緊迫の朝鮮半島
金正恩氏、2週間ぶりに姿見せ「米国の行動をしばらく観察」
金正恩・北朝鮮労働党委員長が、2週間ぶりに姿を見せた。同国国営メディアによると、金委員長は「米国の行動や態度をしばらく観察する」と述べたという。北朝鮮当局は今月中旬に米領グアムに4発の弾道ミサイル発射を予告しており、関係諸国に緊張が走っている。
北朝鮮国営・中央通信は15日、金正恩氏が14日に「朝鮮人民軍の軍司令部の戦略会議を視察」したとして、同氏の様子を静止画像で報じた。また「少しの間(米国)を注視するもよう」「現在の状況の得失を計算した」と金正恩氏の考えとして伝えた。
一方、「発射までの待機姿勢は続け、常に(すでに)実戦準備に入っている」とも報じた。
金正恩氏は7月下旬に大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射したのち、公の場に姿を見せていなかった。その後の2週間、米トランプ政権は強硬姿勢を示し続けている。大統領は「炎と激怒」に直面すると発言し、マティス国防長官は、グアム標的のミサイルは迎撃すると、それぞれ別の記者会見で述べている。
北朝鮮にとって、8月15日は、日本による植民地支配が終結した「祖国解放記念日」と定めている。朝鮮人民軍の金絡謙(キム・ラクキョム)戦略軍司令官は、この日までにグアム包射撃計画を完成させ、金正恩氏発射待機命令を待つと発表している。
ホワイトハウスは14日、日本の安倍首相と15日に北朝鮮対応を協議すると発表した。
(翻訳編集・佐渡道世)
関連記事
[ワシントン 10日 ロイター] – バイデン米大統領は11日、インドのモディ首相とバーチャル形式 […]
[パリ 8日 ロイター] – 国連食糧農業機関(FAO)が8日発表した3月の食料価格指数は159. […]
バイデン米政権でインド太平洋地域政策を統括するキャンベル調整官は5日、ロシアによるウクライナ侵攻が続いても米国 […]
[マニラ 28日 ロイター] – フィリピン軍と米軍は28日、2015年以降で最大規模となる合同軍 […]
2019年に中国当局の宗教弾圧から逃れるため、韓国の済州島(チェジュ島)に渡った中国のキリスト教信者60人が、中国に強制送還されるという問題に直面している。