専門家の「袁紅冰氏は多くの中共の軍の将校たちが表面上は習近平支持しているようだが、実際には、専門的な視点から台湾海峡での戦争を開始すれば、中共軍が敗れるとの見解を持っている」と述べている(LINTAO ZHANG/AFP/Getty Images)
中国政治

習近平主席に新たに「最高統帥」の称呼 その言葉が持つ意味とは

国営新華社通信は7月10日付の記事で、習近平中央軍事委員会主席に対して「党中央の核心、全党の核心、軍隊の最高統帥」などの称呼を並べた。中国メディアが同主席を「最高統帥」と呼んだのは初めてのことだ。

歴代の中央軍事委員会主席のなかで、毛沢東、華国鋒、鄧小平だけに「最高統帥」の称呼が与えられた。華国鋒が在任中、実権を握ることはなかった。軍の実権を掌握し、名実ともに「最高統帥」になったのは毛沢東と鄧小平だけだった。習近平は江沢民を飛び越えて、毛沢東、鄧小平と肩を並べたことになる。

このタイミングで「最高統帥」と呼ばれたのは、江沢民派との闘争の中で習近平陣営がすでに圧倒的な優勢に立ち、今秋に開かれる共産党第19回全国代表(19大)の主導権を手にした、とのメッセージを発信しているとみられる。

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中国の保険大手、安邦集団CEO・呉小暉が当局に連行された理由について、米メディアが呉氏が習政権の政治的タブー2つを犯したからだとみている。習政権は反腐敗運動の調査範囲を、党上層部の外戚関係へと進めてきたようだ。
5月からの政局を分析すると、習陣営は江派に対し、一歩も引けない立場にあるのが分かる。19大までに行われる反腐敗運動の嵐は、海外からの暴露で失速するどころか、逆に加速したと思われる。
中国共産党の現役最高指導部と引退した党長老らが毎年夏、避暑地の河北省北戴河に集まり、今後の政策や党内人事を決定する非公式会議、北戴河会議が間もなく開催されるとみられる。