やるせなさ満載! 笑うに笑えぬ中国ネット小話 第3弾
「お上に従う」ことが良しとされるのは、為政者が、道徳を重視した政をなす「徳治国家」を実践している時だけだろう。もしも「お上」が腐敗、汚職、責任転嫁、嘘、暴力にまみれているならば、人は、自身の信念に反して心を歪めてしまいかねない。人気の中国ネットユーザによる小話の第3弾。皮肉たっぷりなジョークから、苦境にもがく訴えも。どれも中国での「生きにくさ」を表現している。
【中国共産党が言論統制するワケ】
なぜ言論統制をするのか?
1.前にやった悪事を糾弾されたくないから。
2.今現在も悪事を働いていて、批判されるのが怖いから。
3.これからも悪事を働き続けるつもりでいて、それをバラされるのが怖いから。
つまり言論統制は、必ず悪事と関係があり、決して良いことではない。
【中国人が「金三胖(金家の三男のデブの意味、金正恩氏の隠語)」を批判するワケ】
中国人は「金三胖」を罵倒するのが大好きだ。なぜって? あてつけだよ! 表向きは小悪党(北朝鮮)の壊滅を願いながら、本当は大悪党(中国共産党)の息の根が停まればいいと思っている。もし大悪党(中国共産党)を批判したら目を付けられるけど、小悪党ならいくら罵っても大丈夫。みんなそのことを分かっている。大悪党(中国共産党)だって承知している。みんながはっきり名指ししないから、こぶしを振り上げるわけにいかないだけ。
【中国と北朝鮮の舌戦】
中国ネットユーザー「北朝鮮のミサイルに精度はいらない。発射できれば十分だろう? どうせ周りは敵しかいないんだから」
北朝鮮のリプ「中国共産党のミサイルは外に発射する必要すらないだろう。国内のいたるところ敵だらけなのだから」
【検索禁止でたくさん増えたね】
百度(中国の検索エンジン最大手)が「金三胖」を検索禁止ワードにしたら、ものすごい論争が起きた。もともとは「金三胖」という呼び方しかなかったのに。今では金3胖、金胖子(金のでぶっちょ)、金胖3、金三胖子、金三月半(「胖」の字を分割している)、金三肥(金の太っちょ)、金叁胖、金仨胖、金彡胖、金山胖,金③胖…たくさん増えてよかったね。
【毎度それしかできないの?】
中国共産党が「一所懸命頑張った」結果、北朝鮮は核武装するし、韓国はTHAAADを装備するし、日本は憲法改正するというし、台湾はイメージが変わった。そして、アメリカの動きで中国は韓国に対しても北朝鮮に対しても面子丸つぶれだ。そんな当局が総力を挙げてやっているのは、スーパーマーケットを叩き潰すこと。他にいくらでもやることがあるだろうに・・・。(訳注:中国当局はTHAAD配備の報復として、国内の韓国系スーパーマーケット「ロッテマート」を次々と営業停止処分にしている)
【北と南の違い】
北朝鮮が中国との国境付近で核実験を行い、M5の地震が起きて中国住民の窓ガラスが砕け散ったのに、(核汚染はあるかも・・・)だれも抗議しようとしない。韓国が北朝鮮の脅威を抑止するためTHAADを配備すると、なぜか中国住民が街に出て抗議し、韓国系のスーパーマーケットの排斥運動を行った。
【公立犯罪者養成学校】
ある国に3000校あまりの普通の大学があって、学生の大部分は学費が自費だ。だけど、この国には中共党校と呼ばれる学校が6000校以上もあって、そこは納税者の納めた税金で運営されていて、学生在学中の費用は全額納税者の納めた税金で賄い、その上在学中には高い給料までもらえるんだ! ムカつくことに、そこの卒業生の犯罪率は100%で、失脚した腐敗官僚の経歴を見ると、全員その学校の卒業生なんだとさ!
【中国人の一日】
朝目覚めるとフィルターを通した空気をちょっと吸って込み、それからフィルターを通した水を一杯飲んで、仕事に行くとフィルターを通した新聞を読む。
【納得できないタクシー運転手】
北京のタクシー運転手から聞いた話。「政府の検査に合格した車を運転し、政府の基準に達している燃料を入れて、政府発行のクリーン排出合格マークを貼って頑張ってきたのに、政府は大気汚染の原因は自動車の排気ガスだと言った。どう考えても納得いかない。まさか俺たちがアクセルを踏む時の姿勢がよくないってことか?」
【移民規制大賛成の華僑】
米大統領選を控えたある日、ニューヨークの街角で、ある中国系移民がインタビューされている。
「米国の移民政策で恩恵を受けたあなたが、なぜ移民の規制を掲げるトランプ氏に投票するのですか?」
「だって、移民を制限しなければニューヨークはじきに北京になってしまいますよ。それこそ、アメリカ人を見つけるのも難しくなるくらいに。私の元上司たちも続々と移住していましてね。今ではしょっちゅうそのくそ元ボスの何人かを見かけます。私はあの馬鹿どもから逃れるために苦労してここに移住したのに、今移民を規制しなかったら、あいつら全員が大挙して押し寄せてくるじゃないですか!」
(翻訳編集・島津彰浩)