曽錚コラム
獄中体験「リアルな虚構」にまみれた中国
3月29日、英文外交紙The Diplomatに「China’s Organ Transplant Problem(中国の臓器移植問題)」という記事のなかで「このようにつじつまの合わない臓器提供者数を前にしては、(中国当局による)説明を鵜呑みにすることはできない」と記されている。
これを読んだ私は、思わず深くうなずいた。北京の女子労教所で実際に体験した、「リアルな虚構」がでっちあげられたできごとを思い出したからだ。
2001年、私は法輪功の学習を放棄しないため労教所に送られた。そこの食事といったら、本当にひどいものだった。
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中国「楚天都市報」が、最近ネット上で話題になった広告を写真付きで紹介した。その内容は「受刑者の身代わりとなって刑務所に入る」だった。
不当逮捕から過酷な獄中生活を経て釈放されたものの、未だ自宅軟禁生活を強いられている中国の著名な人権派弁護士、高智晟氏の新書『2017年、起来中国(中国よ、目を覚まして)』には、収監中に出会った武装警官についての記述がある。そこには、中国共産党が洗脳と恐怖によって兵士を操っていることが如実に語られている。
北京在住の弁護士・余文生氏は、2014年9月に香港で起きた民主化要求運動、いわゆる「雨傘運動」を支持した人権活動家である張宗鋼氏の弁護を引き受けたことで、同年10月に突然、中国当局により拘束された。
「譲歩することで自分の立場がさらに受け身になるだけだからだ。ただ戦い続けるしか、生き残る道はない。これが、私がその後も戦い続けている理由だ。私が今いる場所も、戦い続けてきた結果なのだ」。
「この商品を購入した方へ、この手紙を世界人権団体に渡してください。中国共産党政権の迫害を受けている数千人は、永遠にあなたに感謝いたします…」。2012年10月、アメリカでハロウィングッズに隠された中国強制労働教養所の受刑者からのSOSレターが国際社会に衝撃をもたらし、話題になった。