八仙人のひとり
張果老 なぜ後ろ向きにロバに乗る?
中国の神話伝説「道家八仙人」の一人として知られる張果老。中国の史書によると、彼は唐の時代、恒州中條山に住み、当時すでに数百歳だったと伝えられています。
仙人はやはり一般の俗人とは違いました。張果老はいつも白い驢馬に乗り、一日数万里(数百キロメートル)移動したという伝説があります。休憩する時は驢馬を紙のように折りたたんで小箱に納め、乗る時には水を吹きかけて元に戻しました。
さて、張果老は何故後ろ向きにロバに乗ったのでしょうか? 幾つかの民間説がありますが、唐の終わり頃、当時有名な張天師(道教5大門派の一つ「正一道」の創始者)の言葉から、その理由を垣間見ることができます。
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