今年のノーベル医学・生理学賞を受賞した東京工業大学栄誉教授の大隈良典さん。(Ken Ishii/Getty Images)

ノーベル賞日本人受賞者がなぜ続出か、中国人ネットユーザーが分析

海を挟んで並ぶ日本と中国は近年政治、経済など各分野で互いに強く意識している。特に、このほどの日本人研究者が毎年ノーベル賞を受賞していることに、多くの中国人が「なぜ日本が中国より多くのノーベル賞を獲得できたのか」と自問自答する。

東京工業大学栄誉教授の大隈良典さんが今年のノーベル医学・生理学賞を受賞した。昨年中国の薬学研究者の屠呦呦氏が同賞を獲得している。日本は1949年から今まですでに25個のノーベル賞を獲得したが、中国はわずか3個にとどまっている。日本人研究者の科学分野でのノーベル賞獲得数は米国に迫る勢いだ。

中国国内メディアは、日本人のノーベル賞受賞に対して、一部の中国人のナショナリズム的な情緒が「苦い反省だ」と表現している。国内インターネット上では、『なぜ日本はこのように多くのノーベル賞を獲得できたのか』と題したブログ記事に大きな反響を呼んだ。同記事では、現代中国と日本との教育、家庭、研究環境の違いを冷静に分析し、中国科学界の変革を呼び掛けた。

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 2015年のノーベル生理学・医学賞に中国中医科学院(北京)の研究者、屠呦呦(とゆうゆう)さん(女性、84歳)が共同受賞者の一人として選ばれた。1970年代のマラリア治療薬「アルテミシニン」(中国名は青蒿素)の発見に対する貢献度が評価されての受賞となった。中国で生まれ、中国で研究を続けた科学者が授賞する初めての自然科学系ノーベル賞であり、つまりこれは「中国伝統医学から生まれた初めてのノーベル医学賞」と言えるだろう。
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