中国の人工島建設の状況を説明するフィリピン軍将校( JAY DIRECTO/AFP/Getty Images)
南シナ海問題

判決後旅客機テスト発着を実行、今後も人工島建設続くか

中国政府は、常設仲裁裁判所が12日に中国が主張する南シナ海におけるほぼ全域の管轄権について否定的な判決を下したことに反発し、13日午前南沙諸島の美済礁と渚碧礁(スプラトリー諸島のミスチーフ礁とスービ礁)に新設した飛行場に民間旅客機の試験発着を行った。

また、中国国内報道によると、人民解放軍東部戦区の空軍ミサイル部隊は予備人員を招集し、10日間の臨戦強化訓練を行っている。招集された約100人の予備人員は5年前に除隊した兵士だという。また、南部戦区海軍も除隊隊員を招集しているという。

米国にある中国語メディア博聞社は14日、2013年1月にフィリピン政府が常設仲裁裁判所に申し立てた直後に、習近平政権は対策を講じ始めたとの中国政府情報筋の証言を報道した。習主席と関係者らは政府内部で頻繁に会議を行い、外交関係者や人民解放軍関係者と政策ブレーンなどが策定した南シナ海国家戦略方案を何度も読み直した。その後習主席などの中国共産党最高指導部が最終案を確定したという。

▶ 続きを読む
関連記事
急増するサイバー犯罪に対処することを目的として、フィリピン政府と民間部門はサイバー耐性の向上や訓練プログラムといった一連のサイバーセキュリティイニシアチブの実施に乗り出した。
[マニラ 19日 ロイター] - 強力な台風に襲われたフィリピン中部のボホール州で、少なくとも72人が死亡した。アーサー・ヤップ州知事が19日明らかにした。犠牲者数はフィリピン全土で100人を超えている。 ボホール州はロボック川などフィリピンの人気観光地を抱える。ヤップ知事は、現在の死者数は一部の報告に基づいたものにすぎないと述べ、実際はまだ増加する可能性を示唆。フェイスブックのアカウントを通じて
南シナ海で座礁しているフィリピン海軍の老朽軍艦に物資を補給する比民間船舶の作業を妨害した中国は、その後同座礁船の撤去を要求したが、2021年11月下旬、フィリピン国防相は同座礁船を撤去しない意図を表明した。
2021年7月にフィリピンの地理空間分析会社が発表した報告書によると、中国籍の船舶が投棄した海上廃棄物によりフィリピンの環礁と諸島周辺の脆弱な生態系に大きな損害が発生した。
南シナ海や台湾海峡で中国共産党(以下、中共)の脅威がエスカレートしている中、元フィリピン海軍副提督ロンメル・ジュデアン(RAdm. Rommel Jude Ong)氏は、米政府系ボイス・オブ・アメリカ(VOA)とのインタビューで、フィリピン、台湾、日本は防衛面で密接な関係にあると述べ、3カ国が協力して対中国防衛政策を展開することを呼びかけた。