【フォト特集】何れ菖蒲か杜若(いずれあやめかかきつばた)

この写真の花は花菖蒲(はなしょうぶ)です。あやめの仲間で、開花期は5月下旬から6月ですね。今の時期水辺を訪れると美しく群生しています。

何れ菖蒲か杜若(いずれあやめかかきつばた)という言葉を知っていますか?

「あやめ」も「かきつばた」も区別がしにくいところから、どれも優れていて選択に迷う時に使います。

(蘭三郎 撮影)

 

「太平記」にこんな伝説があります。

時の帝・近衛院(このえいん)に命じられ、源頼政は鵺(ぬえ)という頭は猿、胴は狸、手足は虎、尻尾は蛇という、見るからに恐ろしい怪物を退治しました。帝は褒美として粋な謀りごとをされました。源頼政の片思いの相手である、菖蒲前(あやめのまえ)という宮中に仕えている美女を妻にしてもよいことになったのです。しかしそれには条件がありました。

菖蒲前と別の美人12人に同じものを着けさせて対面させ、 どの人が菖蒲前かを当てれば、

2人の中を取り持ちましょうと約束されたのです。

(蘭三郎 撮影)

 

夕暮れ時で少し暗い事もあって頼政には分からなかったので、歌で答えました。

「五月雨に沢べのまこも水たえていづれあやめと引きぞわづらふ」

(五月雨が降り続き沼の石垣から水があふれ出しております。草も水中に隠れてどこにあやめがあるのか、引くのさえ思い煩うのでございます)

帝は、すばらしい歌に感動して、2人の中を取り持ち、頼政は念願かなって菖蒲前を妻にすることができました。

(蘭三郎 撮影)

 

花菖蒲とアヤメとカキツバタ、実は見分けることができます。

花びらの基のところが、黄色は花菖蒲、白がカキツバタ、アヤメは網目状の模様です。

(蘭三郎 撮影)

 

何れ菖蒲か杜若(いずれあやめかかきつばた)

どれも、見分けがつきませんが、美しい花です

(文・蘭三郎)

関連記事
寒い季節こそ、ゆったり過ごし心身を整えるチャンス。睡眠や食事、メンタルケアで冬を快適に楽しむ方法をご紹介します。
50年以上前から次世代の食料として研究されてきたオキアミ(プランクトン)。クジラなどの海洋性生物にとっては生存のための原初的な存在だ。そのオキアミからとれるオメガ3が注目されている。本文にあるようにオメガ3は人の健康にとっても有益なものだ。クリルオイルは、オメガ3と抗酸化成分が豊富で人気のある健康補助食品。フィッシュオイルに比べてコストが高い点が難点だが……
仏に対抗しようとした調達が、暗殺未遂や陰謀を重ねた末、地獄に堕ちるまでの報いの物語。
「犬に散歩される」気の毒な飼い主たち、笑っちゃってゴメンの面白動画→
過度な運動や減量で陥りやすい「低エネルギー可用性」。エネルギー不足が体に与える影響とその対策について、専門家のアドバイスを交え解説します。