羊たちの「無断外出」

羊飼い爆睡中 1300頭羊の群れ 市中心街を散策=スペイン

スペイン北東部の都市ウエスカで7日、見張り番の羊飼い居眠り、熟睡中に1300頭の羊の群れ市中心街まで行進し散策した事件が起きた。警察が群れを放牧地に連れ戻したとき、羊飼いは羊たちの「無断外出」にまだ気づいていなかったという。

ウエスカ警察がフェースブックで公表した内容によると、早朝4時半頃、市民の通報で市中心街を散策していた羊の群れを発見した。7時前になんとか群れを放牧地に連れ戻したが、爆睡した羊飼いはまだ羊たちが勝手に「遠足」してきたことに気付いていなかった。

スペインでは、羊の群れが大通りを通過するのは珍しくない。紀元前ケルト人の時代から羊の放牧は伝統であり、遊牧民は牧草を求めて季節ごとに国土を移動する。1273年から遊牧民には各地の放牧ルートを通る法的権利が定められた。昔の放牧ルート上の草原や森林が徐々に町や都市に発展してきた今でも、その伝統を保存する重要性を訴える人々がいて、毎年羊の群れが首都マドリードの繁華街を通るイベントを行っているという。

2015年10月25日、スペイン首都マドリード市中心の大通りを2000頭の羊の群れが行進した様子(ネット写真)

マドリードでは20数年前から秋に遊牧祭りが開催され「一日羊飼い」を体験できます。2万頭もの羊や牛、馬などが、民族衣装を身につけた本物の羊飼いたちや市民、子供らとともに練り歩きます。羊の大群がマドリードの繁華街を埋め尽くす時、交通も中断され、その迫力に旅行者も圧倒されることだろう。

(翻訳編集・単馨)

関連記事
オーストラリアの上院は現在、海外でのオーストラリア市民の不当拘束事件について調査を行っている。9月26日、元英 […]
2024年の米副大統領候補討論会では、バンス氏とウォルツ氏が対中政策を巡って鋭く対立した。バンス氏は中国共産党の経済的脅威に対抗する強硬派であり、米労働者を守ると誓う一方でウォルツ氏は中国との協力関係を重視し、穏健な立場を取る。両候補の政策が米国の将来に大きな影響を及ぼす可能性がある
10月1日、北大西洋公約機構(NATO)は新しい事務総長を正式に迎え入れ、オランダの前首相マーク・ルッテ(Mark Rutte)氏がブリュッセルのNATO本部で就任式を行った。
ファーウェイが世界初の「三つ折りスマホ」 が先月下旬に発売し注目浴びるも、開始直後からトラブルが相次いでいる。サムスンのパクリ疑惑や購入後1か月で液漏れなど…
イスラエル、レバノン侵攻の深層 イスラエルがレバノン南部に侵攻し、ヒズボラ壊滅を目指す中、イランの弾道ミサイル攻撃がイスラエルに向けて発射された。長期計画に基づき、ヒズボラの指導層は事前に排除され、激しい戦闘が展開されている。