IMFはこのほど、中国の企業債務株式化計画はゾンビ企業問題を悪化させる恐れがあると指摘した。(Emmanuel Wong/Getty Images)

企業債務株式化「ゾンビ企業問題を悪化させる」=IMF

国際通貨基金(IMF)は中国政府の企業債務株式化計画が、経営が破綻しているにもかかわらず政府や銀行の支援を受けて存続している企業、いわゆる「ゾンビ企業」問題を悪化させる恐れがあると警告した。米VOAが伝えた。

IMFが4月26日発表したIMF中国調査団長のジェームズ・ダニエル氏、ホセ・ガリード氏、マリナ・モレッティ氏による共同論文では、中国政府が企業債務削減を目的に計画している不良債権の株式化(銀行が企業の債務を企業の株式と交換すること)と、不良債権証券化(銀行の貸出を証券化して金融商品として販売すること)は効果的かについて疑問視している。

同論文では「このような技術的な計画は一定の効果があると認められ、一部の国では成功した事例もあった」、「しかし、これはすべての解決策にならない。計画の策定が非常に慎重でなければならない。でなければ問題をさらに悪化させ、ゾンビ企業の存続を許すことになる恐れがある」と警告した。

▶ 続きを読む
関連記事
【大紀元日本10月23日】10年以上中国全土に吹き荒れた不動産ブーム。現在、その後遺症が各地で現れている。不動産不況で売れ残り住宅や朽ち果てた都市を意味する「ゴーストタウン」が中国各地に登場している。