【私の一枚】陰翳礼讃
明治19年生まれの小説家・谷崎潤一郎に『陰翳礼讃』という随筆があります。
西洋化する社会に対して、電灯が無かった時代における美の感覚を論じています。日本では陰翳の中でこそ映える芸術を作り上げ、それこそが日本古来の芸術だと主張しており、能や歌舞伎の衣装・化粧・食べ物・食器・照明など多岐にわたり陰翳の素晴らしさを論じた作品です。
この写真は天草・松合町にある資料館の2階。真っ暗な部屋にあるのは薄暗い照明だけでした。窓から見る外の明るさがとても印象的で、谷崎の『陰翳礼讃』を思い出しました。衛星写真で見る現在の日本の夜は、列島の形がはっきりと分かるほどの明るさです。もし、日本が今でも陰翳を楽しむ社会なら原発も必要ないのに、と思うのですが・・・。ただし、谷崎潤一郎自身は洋風建築の照明の明るい家で生活していたそうです。どうも理想と現実は違うようで。
(撮影:定吉 撮影場所:熊本・天草 撮影日2014年5月)
関連記事

春の肝のケアにぴったりな花茶で、美しい顔色と心身の調和を取り戻しましょう。桜、バラ、ジャスミンなどの花茶で、内側から輝く美しさをサポートします。

歯周病は全身の健康にも影響を与えることをご存知ですか?ナン博士が教える口腔ケアの重要性と、入れ歯やインプラント治療の選び方を解説。健康な歯を守るためのアドバイスが満載です。

母国語の喪失は、特に移住や環境の変化に伴い、語彙やアクセントが忘れられることがあります。しかし、文法は記憶に残りやすく、歳を重ねても母語を完全に忘れることは少ないとされています。

春分を迎え、自然のエネルギーを活かして健康や運気を高める方法を紹介。心身を整え、春の陽気にぴったりな養生法と実践のポイントをお伝えします。

迷走神経を刺激することで、自己免疫疾患の症状改善や心身の健康向上が期待できる方法とは?深呼吸やtVNSなどのアプローチを紹介します。