【伝統を受け継ぐ】 藍染(あいぞめ)
【大紀元日本12月27日】藍というのは、世界中で最も古くから用いられた植物染料の一つであるが、藍という決まった植物があるわけではなく、インディゴという色素を含んだ植物からとれる染料一般の名称である。
古くはエジプトのミイラを包んでいた布も藍染の麻布だったという。日本へは古墳時代に大陸から漢方薬としてタデ藍が伝わり、平安時代の文献には藍染に関する記述が見られる。それ以後、藍が持つ薬効や布を強くする効果を珍重して大いに広まった。武士は鎧をつけるときに藍染めの下着をつけて切り傷や虫刺されから身を守り、一般庶民もまた、農作業用の衣類、旅の装束などに用いて蛇やヒルなどの毒虫を防いだという。
日本におけるタデ藍の栽培は江戸時代に最盛期を迎え、阿波の国(徳島県)が最大の産地だった。明治の初めに日本にやってきたイギリス人が日本中に藍色の衣類、暖簾(のれん)、座布団など生活用品があふれているのを見て驚き、その美しさに感動して「ジャパンブルー」と名付けたという記述がある。しかしながら、20世紀の初頭、ドイツで化学的に合成された藍が量産され日本にも輸入されるようになり、手間のかかる天然藍の需要は急速に減少し、タデ藍の生産も衰退の一途をたどった。
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