梅干し食べれば難(7)が去る(30)。この古来の言い伝えを語呂にあわせて、和歌山県みなべ町の東農園が7月30日を「梅干の日」と制定した。
今から約1千年前に遣唐使の小野妹子によって中国から日本に伝えられた梅は、「食べ物・水・血」の三毒を断つ果実と言われ、昔の人は干した梅を薬として利用し、旅先で熱病や風土病などの病気にかからないように持ち歩いたという。世界で最も早くまとめられた6世紀発行の農業専門書「斉民要術」にも、梅干の作り方が記されている。
7月末、岐阜県揖斐郡池田町にある梅干し用ビニールハウスでは天日干し作業が忙しく進められている。日中は50度近くなるハウスの中で梅は旨みを凝縮させる。「熱中症や夏バテ予防にぜひ食べてほしい」と汗を拭いながら作業員は話した。
(佐渡)
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