国連拷問特別調査官:生体臓器狩り、今も中国で…

【大紀元日本8月13日】国連拷問特別調査官マンフレッド・ノーワック氏(Manfred Nowak)は最近、英文大紀元の取材に、法輪功学習者が中国で生きたまま臓器を摘出されているという告発について、中国政府から明確な返答がなく透明性に欠けるとして、中国政府をあらためて非難した。

「法輪功学習者は、組織的な臓器狩りのターゲットとなっている」。2006年、カナダの人権派弁護士デービッド・マタス氏とカナダ政府前国務省アジア太平洋担当大臣デービッド・キルガー氏は、中国の臓器移植に関する衝撃的な報告書を発表した。

同報告書は、2001年から2005年に行われた臓器移植件数のうち、4万1500件の臓器について出所が不明であることを指摘し、中国での臓器移植の件数が、法輪功学習者に対する迫害が始まってから急激に伸びていることに注目。これについて、中国政府は臓器の出所を死刑囚と断定したが、ノーワック氏は「臓器がすべて死刑囚から摘出されているのであれば、死刑囚の数は臓器移植の件数をはるかに上回るはず。しかし、中国政府は死刑囚の数を明らかにしていない」とコメントした。報告書の内容の真偽については、「中国政府の協力がないため、立証することができない」として、この告発に関して中国政府側に説明の義務があることを強調した。

2005年11月、中国で拷問に関する調査を行ったノーワック氏は、国連人権委員会に対し報告書を2部提出。報告書には「(法輪功)学習者たちは、心不全を起こす薬物を注射され、臓器を摘出されている間あるいはその後に殺害される」と記述している。

「明らかに、中国国内の病院の臓器移植手術件数は、1999年から急激に上昇している。しかし、その数に相当するドナーは存在しない」とノーワック氏が指摘している。

ノーワック氏の調査によると、強制労働収容所に監禁されている人の大多数は法輪功学習者であり、彼らは裁判を受ける権利も与えられない。また、法輪功学習者は、拷問被害者の約3分の2を占め、ノーワック氏が中国を出てからも「全く状況は好転していない」という。

ノーワック氏は、中国政府による法輪功学習者への迫害を「ジェノサイド」であると主張しているが、中国当局は否定している。

(余靜)

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