土地収用補償問題、農民千人連日抗議=上海

【大紀元日本12月20日】12月15日より連日、上海閔行区馬橋鎮農地を失った農民たちが鎮政府庁舎前で、土地収用補償問題の解決を求め、抗議を行った。18日、抗議する農民たちに対して、当局は数百人の警察を現場に出動させ厳重な警備をしいた。その前日、同区の華漕鎮および閔浦二橋住民たちも強制的に立ち退きに対して抗議を行った。問題は未だに解決できていない。

情報筋によると、上海閔行区馬橋鎮旗忠村支部書記・高鳳池および前上海市委書記・陳良宇はかつて広範囲にわたり、「良宇行程」の名称で大量の土地収用を行い、上海旗忠森林体育城有限公司を建設し、非合法に閔行区馬橋鎮の土地20平方キロメートルを強制的に収用した上、80以上の村にわたり、約670平方メートルの農地に波及して、農地を5年間荒廃させた。さらに、3千戸以上の農民住宅を恐喝・放火・拘束等手段で強制立ち退きさせたという。

*馬橋鎮農民、強制土地収用に抗議

馬橋鎮政府の前に集合した民衆は、陳良宇の「良宇工程」の名義で670平方メートルの農地を不法占有したことに対して、また、馬橋鎮で農民の土地を安く収用して転売した黄菊氏の家族、呉邦国兄弟に対しても抗議した。

12月16日、馬橋鎮政府前で抗議した民衆

12月18日、抗議者の1人の董さんは取材に対して、約870平方メートルの農地が転売されたが、農民たちは1銭ももらっていないことから、鎮政府に補償金を求めるために千人あまりが鎮政府前で抗議したと説明した。前日に当局は、公安、武装警察、特別警察等300人を出動させた。また、同日では200人の警察が朝7時にすでに鎮政府前で構えていたという。警察らは民衆と体当たりしたという。

董さんによると、当局からの補償金が不十分であるため、多くの農民は立ち退きを拒んだ。それに対して、当局は恐喝の手紙を送ったりし、殴打、水道や電気を切断し、勤務に出さない等劣悪な手段で農民を制圧した。甚だしくに至っては、農民の住宅に放火するまで卑しいことをしたという。

*華漕鎮住民、平和的な抗議

一方、同じ閔行区の華漕鎮住民たちも平和的な抗議デモで、地元政府が各基礎車両の管理不足によって、粉塵汚染環境をもたらし、付近の住民の生活および健康に深刻な状況をもたらしたことに対して抗議した。

華漕鎮住民の陳さんは、「ゴミ収集車が行き来するために、環境が汚染された。このことはメディアに報道されてから、閔行区政府は水を撒くなどの措置を取ったが、1日で終止符を打った。住民たちは、仕方なく平和的な抗議デモを行った。

しかし、これに対して、当局は大量の警察、機動隊を出動させ、警戒テープを張り、南北数キロにわたり交通規制を行った。さらに、華漕鎮政府前に毎日多くの雇われ用心棒が構えていて、住民を威嚇したりした。当局はこのような手段で4千戸を立ち退きさせたという。

*閔浦二橋工事被害者ら、抗議デモ

一方、上海市当局は昨年民意を聞かず、公聴会も開かない状況下で、閔浦二橋の工事は住民住宅に近すぎるために騒音問題が深刻である。情報筋によると、この工事現場は付近の住宅と9~12メートルしか離れていないことから、住宅の替えが亀裂し、ガラス等が震動で割れる事故が頻発したという。

12月15日、この地区の住民たちは閔行政区政府庁舎前で抗議を行った。

*上海市政府、不法な土地収用

何故上海の閔行区で民衆の抗議事件が頻発したかについて、華漕鎮住民の陳さんは、上海市政府が利益を儲けるために、各地で建築ラッシュに仕立てた。しかし、入手できる土地がなくなったため、閔行区の土地を強制収用し始めたからだと示した。陳さんは、「政府が合法的な手続きを踏まえていれば、抗議事件も起きない。政府は民衆のことを無視するが、われわれは法律について知るようになったし、財産が強奪されたから抗議するのだ」と訴えた。

12月17日、馬橋鎮政府付近で巡回する警察車両

警察と民衆が衝突

百人以上の警察が出動した

12月16日、馬橋鎮政府前での集団抗議

(記者・古清児、翻訳編集・余靜)
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