中共幹部、抗議事件制圧の緊急勉強会開く
【大紀元日本12月9日】中国当局は11月初めから、全国各県の共産党トップを北京市に呼び寄せ、緊急勉強会を開いた。一期は7日間、計6期の予定であるという。内部情報筋によれば、その目的は、各地で勃発する突発的抗議事件を制圧する策をさらに強化することであるという。
緊急勉強会は11月10日から「中央共産党学校」(党のエリートを養成する専門機構)でスタートした。開会式には、中共中央政治局の委員、中共中央組織部の李源潮・部長が陣頭を取り、中央政治局の常務委員、習近平・国家副主席が列席して談話を発表した。
中国当局最高指導部が高度に重視する今回の緊急勉強会には、全国各県の共産党書記2千人あまりが参加した。内部情報筋によると、表向きは、第17期第3回中央委員会全体会議の綱領を勉強すること、実際の最重要の目的は、突発抗議事件を制圧する能力をさらに高めることである。
これまでに国内各地において人権抗議事件は絶え間なく発生し、大規模な衝突も頻繁にあったが、皆、中国当局の暴力制圧によって鎮静化した。しかし、この半年間、特に、軍の設立記念日「7月1日」に、取り調べ中に拷問を受けた上海市在住の20代の男性・楊佳被告が警官7人を刺し殺した事件の発生後、同被告の犯行後の発言『あなたたち(政府)が私に問題を説明をしなければ、私があなたたちに自分のやり方で応える」が国民の共感を呼び、ネットで流行語になった。それ以降、各地での人権抗議事件は暴力を持って暴力を制するとの傾向が強まり、現地政権に直接矛先を向けるケースが多発した。
11月17、18日、甘粛省隴南市近郊の農民は市政府委員会の役所への突入を試みた。一時現場には5万人の市民が集まり、当局は大量の武装警官を現場に派遣し、数百人の農民は負傷、数人が死亡したと伝えられている。
9月25日、湖南省湘西州政府役所前、抗議者が武装警官の盾をぶち壊すなどの暴力抗議に出た。集まった数万人の市民からは、「よくやった」などと声援の声が絶えなかった(大紀元)
そのような情勢の中、中国最高指導部は政権への脅威を強く実感し始め、今回の「緊急勉強会」を招集したと、専門家は指摘する。