【大紀元日本12月3日】中国国内で発生したミルク有毒物質混入について、「三鹿グループ」などのメーカーが製造したメラミン添加の粉ミルクを摂取したため、乳幼児29万人以上が腎・泌尿系臓器の異常をきたしたことがわかった。この数値は、以前に公表した人数の5倍になる。
官製メディア「新華社」は、中国衛生部(厚生省にあたる)の12月1日の公表として、11月27日までの統計では、全国で29万人以上の乳幼児が上記の有毒粉ミルク摂取により腎・泌尿系臓器に異常をきたした。
2008年9月20日、重慶市の病院で診査に訪れた親子ら(AFP)
関連統計によると、入院治療を受けた乳幼児は延べ5万2千人あまり、現在も入院しているのは861人、重患は154人、死亡者は11人。
AP通信11月中旬の報道によると、中国国内での独自調査の結果として、上記の政府公表の死亡例のほか、少なくとも5人の乳幼児は同有毒粉ミルクにより死亡した。
河南省駐馬店地区の2008年生まれの双子・李小凱ちゃんと李小燕ちゃんは、生後母乳が足りないため、小凱ちゃんは「三鹿グループ」の乳児用粉ミルクを摂取し続け、小燕ちゃんは母乳で育った。9月10日、小凱ちゃんは腎機能障害により死亡。小燕ちゃんはいたって元気である。
北京在住のある弁護士は、今回の有毒粉ミルク事件の被害者と死亡者は政府の公表数値より遥かに多いのは明らかである、と指摘した。
現時点において、中国国内で弁護士15人が、メーカーに損害賠償を求める集団訴訟の代理人になっている。一方、裁判所は関連の訴訟案を一切受理しない。当事者の証言によると、被害者の親の中には、当局の監視下に置かれ、弁護士たちも司法当局に脅かされている。
同有毒粉ミルク事件を担当する中国衛生部の幹部は、損害賠償問題や被害者認定のガイドラインについても質問に答え、拒否している。
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