四川・重慶警察、虚偽の地震情報で、2人拘束

【大紀元日本5月15日】中国四川重慶市警察は5月14日に記者会見を開き、地震災害情報に関して虚偽の情報を流したとして、2人を逮捕し行政拘留に処したことを発表した。

新華ネットによると、重慶市公安局政治部の劉錕(リュウ・クン)副主任は、12日午後4時ころに、重慶市渝中区の住民・金さんが「XIWEI98」の名義で、天涯論壇ネットブログに「美々デパート屋上建築部分が地震によって倒壊の実写」を発表し、「倒壊物は45度回転した」とコメントをつけたという。警察側の調査によると、金さんは12日地震発生当日に、美々デパートの写真を携帯に収め、「屋上建築部分が倒壊回転した」とは金さんの推測だと指摘したという。重慶市渝中区公安局は金さんに対して、3日の行政拘留に処し、天涯論壇ネットブログで事実を明らかにし、ネット利用者たちに謝罪するよう求めた。

一方、5月13日午後4時、重慶市巫渓県住民の唐さんは重慶万州「三峡論壇」にて、群衆が走っている様子を撮影した「四川――逃げ出すシーン」というタイトルの写真を発表した。警察側はこれに対して調査した結果、この写真の中の群衆は、地震発生時に逃げ出したときのものではなく、成都市民が五輪トーチを迎えるときの場面だと指摘した。唐さんは自分が掲載した写真が改ざんされ、ネット上で戻されたものを受けて、面白がってそのままを「三峡論壇」にて3日間にわたり掲載した。巫渓県公安局は唐さんに対して3日の行政拘留に処した。

前出の劉錕氏は市民に対して、これに鑑み救助作業を支持し、デマを飛ばさないように呼びかけた。

(翻訳/編集・余靜)
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