「薬」の由来は音楽
【大紀元日本11月28日】美しい音楽は、聞く人の心身を癒し、高いリラックス効果を与えることが分かっている。科学研究の報告によると、優美でゆっくりとした音楽は、人の情緒をほぐし、呼吸を楽にし、内臓の具合を調節する作用があるという。最近話題の「胎教」に、クラシック音楽が使われるようになったのも頷ける。
中国では、「音楽」の由来が病気治療にあるとする説がある。
その昔、黄帝は蚩尤(しゆう)と戦争を繰り広げた時、銅鑼を鳴らして相手を討った。敗軍の兵士たちは銅鑼の音で頭に衝撃を受けて倒れていたが、黄帝は慈悲深い王であったため、これらの兵士を治癒させようと、金属でできた鐘のようなものを作らせた。この楽器は、中間が銅でできており、両辺に絹糸の弦が渡してあり、木製の棚にかけて音を奏でる。地上に横たわっていた蚩尤の兵士たちは、この音色を聞いて魂が癒され、復活したという。
古字の篆字書法によると、「楽」の字の中間にある「白」は、五行説でいう「金属」と対応している。黄帝の部下であった倉頡は、黄帝が発案した鐘に基づいて「楽」の字を作った。後に、草が病気を癒すことが発見されてから草かんむりがつき、現在の「薬」という文字になったという。
古代から、音楽は人の心を浄化する作用があった。人々は音楽を聴くと、心の落ち着きを取り戻し、心身によい影響をもたらすことを知っていた。しかし、現代では、人を興奮させ、情緒を過度に刺激するような音楽が流行している。ディスコなどで流れる乱痴気騒ぎの音楽は、病気治療の効果がないどころか身体にとって有害であろう。
(翻訳・太源/編集・田中)
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