【独占インタビュー】安徽省政治協商常務委員・汪兆鈞氏、もっと沢山の人が立ち上がる

【大紀元日本11月7日】中国安徽省の政治協商委員会常務委員汪兆鈞氏は、10月29、30日に大紀元時報を通じて、胡・温両氏宛の公開状に次いで、緊急声明を発表し、自らの身の安全を明らかにした。反響の大きさについて、汪氏は「自分が言ったことは全国の国民が言いたいことだ」と自信に満ちた態度を示し、ここ1~3ヶ月の間にこれらの議論はますます白熱化し、もっと多くの人が立ち上がると語った。

 公開状が発表されてから、汪氏は国内外からの電話応対に追われたが、同氏を驚かせたのが、すべての電話が支持する声だった。特に国内の反響は予測以上に大きく、一部の人は公開状をネットブログや掲示板に貼り付けたほどだった。同氏は「うれしいし、ほっとした。変革は最終的に海外ではなく、中国国内で起きるからだ」語った。汪氏に明確な態度で支持表明する者の中には、中央、省、市の上層部の人たちもいる。公開状の内容は短期間で中国全土に行きわたると汪氏はみている。

 党内のほとんどが公開状を支持すると確信

 汪氏は、公開状の発表後、反対または嫌がらせの電話などは一切なかった。この不思議な現象について、「一部の古い幹部、さらに上層部幹部をも含めて、党内の大多数を代表して話していると感じた」と解説した。同氏は、共産党内でほとんどの人が自分の考えと同じであるという感触を得ているという。

 また、汪氏は、身の安全に対して不安要素はないとし、なぜなら「中共がわたしに対して、恨みを買うようなことをすれば、全国民の恨みを買うようなものだ」とした。

 汪氏は、自身の公開状は序の口に過ぎず、1~3ヶ月の内にますます多くの人が立ち上がるとの見方を示した。公開状の作成は、国家環保総局の官僚の腐敗を眼の当たりにしたことが導火線であったが、実際は以前から公開状について考えていたという。

 胡・温両氏に良い機会を与える

 公開状という形を取った理由については、汪氏は、中国の現在の国情では、胡・温両氏のオフィスへ通常の書簡を送っても遮られるとし、公開状にすれば、当局に一種の圧力を掛けることになるから、胡・温の手元まで届けられると考えた。

 また公開状の発表時期を第17回党大会直後にしたことについては、これは最良のタイミングであり、立憲政治の民主的な道を歩み、中華民族の苦難を終えるよう胡・温に機会をあげているのだという。

 汪氏は当局に対して、法輪功(ファールンゴン)への迫害制止を公に呼びかけた最初の庁級政府幹部である。汪氏は胡・温に対して、もっとも切実なことは、法輪功への迫害を停止させることだとし、同時に、当時弾圧命令を下した政策決定者を追及し刑事責任を負ってもらうことだと強調した。

 汪氏は高智晟弁護士の胡・温両氏宛の公開状を通じて、法輪功への迫害状況をいっそう知ることになったと言い、「迫害はこれ以上続けさせてはならない。これほどの数の法輪功学習者が(真相)を訴えようとするなら、話させるべきだ。彼らが訴えたいことを言えなければ、ほかの人も言えなくなり、すべての人が弾圧されることになるからだ」と呼びかけた。

 

 デモは時代遅れ、民衆の意志、共同の願いを発信せよ

 汪氏が発表した約4万字の公開状で、もっとも敏感なテーマは「群衆の中からエリツィンを作ること」であり、そうした話題を携帯電話のショートメールで頻繁に発信するよう民衆に呼びかけた。

 汪氏は、早急に自らの態度を表明することが、民衆が暴力的弾圧を避けるもっとも有利な方法だと主張した。汪氏は、天安門事件当時、指導者と対立しないように天安門から素早く撤退しようと考えたときに、天安門辺りではすでに弾圧が始まったと語った。また、少し前にビルマで発生した僧侶・民主と軍事政権の流血衝突事件も、同氏にこれまでの民主化運動のあり方を見直すきっかけを与えてくれた。同氏は、「デモによる抗議方法はもう時代遅れだ。今の時代は、民衆の意志、共同の願いを発信することだ。そうすれば、専制主義、ビルマの軍事政権が自ずと恐れるのだ。軍事政権に発砲、禁止、弾圧を行う如何なる口実も与えてはならない」と分析した。

 次の世代が良い時代を生きることを希望

 汪氏はこれまでの人生を振り返って、最も苦痛を伴った事件が文化大革命だったとし、次の世代が同様な苦しみを受けないよう希望すると語った。

 汪氏は公開状の発表については、中国が良くなるためだとし、「我々は恨みがなく、過去のことは過去のことであり、歴史である。我々は未来のために、前へ進むべきだ。何故なら、我々は過去を総括し、反省することで、現在と今後の素晴らしい生活を送れるからだ。現在の人々および子供たちの良い生活のために、これは共通の人間性であり、私だけではなく、皆さんが反感を持つ保守派でも、皆同じだ。胡・温も例外ではないのだ」と語った。

(記者・李真、翻訳/編集・余靜)
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