自らは粗食を食べて、舅姑に尽くす

【大紀元日本9月3日】明朝の時代、今の江蘇省無錫に夏誠明という人がいた。家は農家で貧しく、その上飢饉に遭ったことから、彼は出稼ぎに出かけた。妻の王氏は昼夜休むことなく機を織って働き、どうにか舅と姑に食事を用意することができた。ところが、自分は粗末な食事と野草で空腹を満たしていた。

姑がたまたま台所に入ったとき、嫁がそのような粗末な物を食べているのを目にし、涙が流れて止まなかった。

王氏はその後80歳すぎまで生き、苦しむことなく安らかにその生涯を閉じた。そのとき家人は、旗を打ちたて音楽を奏でた隊列が孝行者の嫁を迎えに来たのを夢に見た。

また、同郷に貢生(科挙の予備試験に合格した品行の優れた者)がおり、王氏の家の門前を通るたびに必ず三度敬礼して、その孝行に敬意を表したという。

(翻訳/編集・瀬戸)