中国広西自治区:一人っ子政策の強制執行で、新たな大規模衝突発生
【大紀元日本5月30日】広西自治区博白県で地元政府の一人っ子政策の過酷な強制執行を巡る大規模の衝突事件に続き、同自治区のそのほかの3つの鎮でも5月29日、同様な衝突事件が発生した。あわせて3千人以上の農民が現地の「計画生育事務所」あるいは町役場を包囲し、公安警察と激しく衝突した。100人以上の農民が負傷、老人1人が警察に殴り殺されたもよう。
今回の衝突は、容県の楊梅や、霊山、黎村などの三つの鎮で発生した。現地村民の証言によると、5月29日は現地の祭日で、3千人あまりの農民が抗議するために集結し、計画生育事務局の建物を焼き払い、自動車やバイクにも火をつけた後、現地の町役場を包囲した。集まった群衆は約1万人を超えた、1人が死亡したとの情報も流れているが、確認は取れていない。武装警察は大型バス数台で、現地入りした。多くの農民が負傷し、重傷者も少なくない。抗議者を追い払うために犬も放されたという。
大紀元記者が楊梅鎮の町役場に電話取材したが、ある幹部は、「昨日の事件はすでに沈静化した。いま、上級政府部門に処理を委ねている。一部の農民が逮捕され、詳細な人数を知らない。放火事件も発生した。自分が一般の職員であるため、これ以上のことを知らない」と答えた。
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