ロシア:HIV感染者急増、10年後の労働人口に影響=専門家
【大紀元日本5月23日】ロシアのエイズ犠牲者追悼記念日に当たる5月20日、ロシア連邦エイズ(AIDS)予防治療センターのパカロフスキー主任は、ロシア国内のHIV(エイズウイルス)感染者が急増しており、毎日約100人から110人の速度で増加していることを明らかにした。政府側の統計によると、現在、ロシアでは40万人のHIV感染者がいるという。一方、民間の統計では、国内のHIV感染者はすでに100万人を超えているという。
関連情報によると、ロシアで初めてHIV感染者を発見した時期は、他の国々より遅かった。1987年に最初のHIV感染者が発見されて以来、1996年まで、HIV感染者数に急速な増加は見られなかった。しかし、1996年以後、ロシアは世界でHIV感染拡大の最も速い国の一つになった。パカロフスキー主任によると、ロシアではHIV感染者の大部分は麻薬の使用による感染であるという。同センターの統計では、ロシアでHIV感染者の94%が麻薬常習者であり、その中の81%は男性患者である。
一方、専門家たち意見では、麻薬の使用によりHIV感染するのは、現段階の主要な問題だが、今後性行為によるHIV感染の拡大はさらに深刻な問題になると予測されている。近年、ロシア国内における売春産業などが氾濫しており、HIV感染拡大を促していると指摘した。
専門家たちは、現在のHIV感染拡大状況に早急に対策を打たなければ、10年後のロシアは多くの若い労働人口を失うことになると指摘している。パカロフスキー主任は、ロシアの出生率が低く、すでに労働人口の危機に直面しており、HIVの感染拡大による人口の損失が発生すれば、より深刻な事態になると指摘している。
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