華人家庭の両親の心得、子供をたたいてはならない
【大紀元日本5月3日】両親は子どもの養育に非常に苦労する。子供が言うことをきかない場合、アメリカでは、両親は具体的な事情をよく考慮し、知識、経験などを使って、子供との関係を上手く処理することにしており、華人社会で見られる「たたく」という方法では、問題を解決できないと考えている。
ニュージャージー州の児童虐待防止委員会が発行した「両親の心得」という資料に、親が子どもをたたいてはならない10の理由が挙げられている。華人社会の親は、手を挙げて子どもに暴力を振るおうとする時、法律法規をわきまえるとともに、たたくことによる悪影響をよく承知しておくべきだ。
1.親と子女の関係が破壊される。双方の信頼と親近感が焦慮、怒り、恐れに替わる。
2.予期しない脳の病気を引き起こす。例えば、憂鬱症、多動性障害など。
3.正常な人間性の発展が影響される。例えば、現実拒否、道徳と価値観に対する認識に問題、同情心がないなど。
4.攻撃的な行為を助長する。幼少時に虐待された子どもは、大人になると、その約半数が同様の行為を再演し繰り返す。
5.子どもの性格が、暴力的で気性の激しいものになる。問題児の約60%が、その性格形成中にこの影響を受けている。
6.弱者を虐げる性向になる。将来自分の家庭または公衆において、それが特に突出する。
7.親が年少の子を虐待すると、子どもは青少年時期に親の行動パターンを再現しようとして、犯罪の心理に傾く。
8.好ましくない人材を育成する。虐待を受けた子どもは、大人になると、何処でも攻撃しようとして、トラブルを起こしがちになる。
9.社交に影響する。子どもが大人になると、社会に接触したくなく、自信を持てない。人材の育成に影響する。
10.両親の責任感が減退する。親が、子弟の教育方法を学んだり、吸収したりしなくなる。特に、人間性と伝統、環境と社会、及び宗族と文化などの知識、子女教育の方法と社会問題への対応など。
そこで、華人家庭においては、次のような基本原則で子どもに対処するのがよかろう。
1.年齢、男女別、伝統的な習慣などにかかわらず、家族は互いに平等であり、尊重しあう。
2.家庭には、親しい隣人、親戚、社会団体のリーダー、専門カウンセラーなどの諮詢顧問が必要。
3.家族の各メンバーが家事に参加する。年齢に合った家事を担当し、各個人が責任を負う。
4.アクシデントに動揺しない。家族の自信と信頼こそが多様な変化を上手く処理する基礎である。
5.コミュニティに融け込む。自分の家庭の伝統的な習慣とコミュニティおよび学校区の人々の文化との関係を正しく認識する。
6.コミュニティとの交流を支持し参加する。コミュニティの発展と各種活動に関心を持ち、適度に参加することによって、知らず知らずのうちに、家庭内関係も打ち解け改善する。
7.最近の社会の現実をよく理解する。開放的な意識で、絶えず発生する社会問題に正しく対処する。
8.両親は言葉と行動でもって教える。細かいところまでよく観察し、時々できちんと指摘し、経験を活かし、大事に至らないようにする。
9.先端技術に遅れないようにする。子どもと一緒に勉強し、新現象と新問題を認識する。
10.官民の救援体制をよく承知する。児童虐待を救援するコミュニティや政府の関連部署などの社会的チャンネルは、問題を解決するのに役に立つ。