新唐人・全世界華人新年祝賀祭:天上の妙なる美しさを表現、デジタル・スクリーンの息を呑
【大紀元日本3月8日】全世界華人新年祝賀祭・日本初公演(3月10日尼崎市アルカイックホール)まであと2日。ステージの出演者のほかにも、この美しい舞台を陰で支える技術スタッフがいる。主催する新唐人テレビのデジタル・スクリーン技術は、出色の出来栄えと高い評価を受けている。本誌ニューヨークスタッフのシェリー・チャン記者が、その舞台裏で活躍する神韻芸術団技術スタッフを取材した。
技術室の一角、ジム・チュー氏はコンピューター・パネルに向かい、巧みに電子ペンを使いパネルを操作している。目の前には大きなフラット・スクリーンが壁にかけられ、天上の神々の国が雲間から出現し、黄金色の支柱や大理石の階段が現れた。ペンを叩くと、スクリーン下部から雲がわき出て、煌めく光に照らされ、その天空の一角からゆっくりと天上の世界が降りてきた。
一見するとハリウッドの幻想的な物語作品の場面をアニメーションにしているように見えるが、チュー氏は新唐人テレビのデジタルデザイナー。同テレビの新年祝賀祭公演を手がけて4年になるベテランであり、同公演開始以来、毎年舞台の背景を担当している。これらの美しい背景幕は新唐人テレビの舞台演出の独自のものであり、2007年全世界華人新年祝賀祭の会場であるNYのラジオシティー・ミュージックホールのLEDの電光掲示板でもひときわ目を引いた。
巨大なキャンバスのような整然としたセット・スペースを用いて、「年々より緻密に、よりリアルにしています」とチュー氏は語る。詳細な部分も追求する。たとえば、奥山の唐王朝時代の僧院を描くにしても、当時の建築を綿密に調べる。「唐時代の建築物に明朝風の窓や清朝風の扉をつけることはできないでしょう。観客の中に専門家がいれば、ばれてしまいますからね」とチュー氏は冗談交じりに話す。
しかしながら、たとえ伝統的な図案や絵画に基づいているとしても、改善の余地は多くある。昨年の演目「仙女の笛」は漢王朝の宮殿を描いた古典絵画を参考にしたが、その絵画の色合いが経年劣化してかすんでしまっていた。デザイナーたちは、当時の色合いを再現しようと尽力し、水彩のソフトな輝きの色を創り出した。さらに、チュー氏によると、古典絵画の中には限られたフレームしか描かれていないため、デジタルを駆使してより大きな空間を創り出す必要があるという。
NY公演(大紀元)
このような背景幕の最終目標は、最新技術を駆使し伝統的な中華文化の神髄を蘇らせることだ。それは、公演を見た観客に、まるで踊り手がデジタルで創り出した舞台セットの中にいるように実感させることであり、チュー氏にいわせると、それは単なるイメージ以上のものであるという。すべての舞台の始まりであり、その舞台範囲を超える空間の広がりを持たせるものである。要するに、一つの世界を創り出すことだ。
そうした世界は、計り知れないほどの共同作業を通してのみ創り出すことができる。作業が追い込みになると、チュー氏やほかの十数人のデザイナーたちは、三、四日の泊まりがけになるという。チュー氏は、腹を空かしたアーティストたちの様子を「お金も、妻もいないけど、まだ大丈夫だ」と笑い飛ばしながら、「こんな素晴らしい仕事がほかのどこでできますか。最新技術を使って、最高の伝統芸術を生み出しているのですからアーティストとしては最高の仕事です」と自らの仕事を熱心に語った。
「伝統芸術がこんなに美しいものだとは私自身知らなかった。こんなに美しいものを見たことがある人はいないでしょうから、是非ごらんになったほうがいいと皆さんに伝えたいのです」。
待望の日本初上陸の感動の舞台は今週から来週にかけて開かれる。関西公演は10日、尼崎市総合文化センターのアルカイックホールで開催、午後2時からと同6時半からの2回。入場料はS席8千円、A席6千円、B席4千円(学割はB席3千円)関東公演は14日、さいたま市の大宮ソニックシティ大ホールで開催、午後2時からと同7時からの2回。入場料はS席1万円、A席6千円、B席4千円(学割はB席3千円)。家族割引・団体割引あり。詳細は、新唐人チケットコールセンター(関西06・6967・2625;関東03・3526・3001)まで。