豪州議員ら中国大使に書簡、中国の臓器狩り独立調査要請

【大紀元日本12月17日】豪州の民主党アンドリュー・バーレット( Andrew Barlett)上院議員や、緑党のケリー・ネトル( Kerry Nettle)上院議員、労働党のクリス・ボーエン(Chris Bowen)議員の豪州議員3人は連名で、駐豪州中国大使館のフー・イン大使に書簡を送り,法輪功への集団迫害の真相を調査するために、中国現地での調査を要請した。

バーレット上院議員は、ニュース報道で「臓器移植のために、生きている人の臓器を強制摘出している事件の報道を無視すべきではない」と発言、「今年7月に公表され、カナダのデービット・マタス人権弁護士とデービット・キルガー元政府高官による中国での法輪功学習者を狙った臓器狩りを独立調査した報告書は、人々の注目を集め、更なる進んだ調査が必要である」と説明した。

バーレット上院議員は、「このような生きている人間の臓器を強制摘出する告発について、人々が正当かつ独立に徹底した調査を行う要求は当然である」と示し、「我々3人は、中国に関するこれらの告発への公開かつ厳密な調査を支持する」との意向を明かし、臓器狩りの告発に加え、国際社会に知らされている中国の人権記録は非常に深刻であり、決して無視してはならないと指摘、「私は中国での調査に参加したい。私はその準備を整えた」と語った。

上記の議員3人が駐豪州中国大使に宛てた書簡の概要は以下のとおり。

尊敬なるフー・イン大使、

 多くの豪州人は、監禁されている大量の法輪功愛好者の臓器を摘出するために、彼らを秘密に処刑し、臓器を摘出・売買するとの告発には、強い衝撃を覚えています。

貴国政府はこの告発を否定しましたが、この否定を証明するための厳正な調査結果を提示していません。しかも、貴国政府が如何なる禁止措置を制定し実行したとの兆しがまったく見えないです。執行されている新しい条例についても、実質効果が現していません。国際社会と豪州の民衆は、この告発がもし事実であれば、一刻も早く制止させないこと自体は、深刻な犯罪にあたると認識しています。

我々は、中国政府がこのような深刻な告発を回避する唯一の方法は、外部による制限を受けない調査、あるいは独立する国際調査員による監禁施設と病院への自由調査を受け入れること、疑いのある軍部の病院も調査の対象に含まれます。

法輪功への迫害を調査する聯合調査団は(略称、CIPFG)は、このような虐殺を制止するために、関連の告発を厳密に調査することを志願する独立の世界連盟であります。

2006年7月、デービット・マスタ国際人権弁護士と、カナダ外務省前アジア太平洋局長を務めたデービット・キルガー元国会議員が、「中国政府による法輪功学習者への臓器強制摘出の告発に関する調査報告書」(以下、マタス-キルガー報告書)はこの告発されている犯罪を最低限に防ぐため、中国政府と国際社会に、17項目の提案を示しました。その大半は実行可能であり、必ず執行すべき内容であります。そのように実施すると、はじめて告発の真偽を判断できます。

今年8月に、キルガー氏と欧州議会のスコット副議長は、直接に豪州議会と国民にこれらの問題を提起しました。

CIPFGは、マタス-キルガー報告書に記した第3、11、12、および第13条の提案について、中国国内で調査することを計画しています。

CIPFG豪州支部は、中国政府に対し、マタス-キルガー報告書の第10、15、16、および第17条の提案を受け入れ、実行することを促しています。すなわち、「法輪功学習者への弾圧や監禁、および深刻な虐待を即座に停止すること」「すべての臓器移植の供給源と移植を受ける患者について、手術する前に、政府の監督機構による正式の同意が必要」「死刑囚の臓器を摘出する行為は即座に止めること」「臓器移植のビジネス化を制止すること。臓器移植は商売に利用されるべきではない」。CIPFGは中国で調査する間に、さらに条例に違反する証拠を調査し、報告書を作成する計画であります。

四大陸でそれぞれ結成されたCIPFG支部は、中国国内の異なる地区での調査を分担します。豪州支部の責任区域は、河北省や吉林省、湖北省であります。我々はこれらの地区の監禁施設と病院のリストを保有している、これは調査に着手するスタートラインです。もし、調査する一部の事案について、その3つの地域以外の地区で調査する必要があれば、我々は関連する地区で調査する可能性があります。

ご関心とご協力に心から感謝します

豪州上院議員アンドリュー・バーレット(署名)

豪州連邦議員クリス・ボーエン(署名)

豪州上院議員ケリー・ネトル(署名)

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