東京都議会棟で「中国人権侵害の実態」展開催 日本初、迫害写真の公開展示
【大紀元日本 2006年7月21日】
東京都庁都議会棟で20日、「中国人権侵害の実態」写真・絵画展(主催・世界の人権を考える議員連盟)が開かれ、法輪功学習者らが惨たらしい拷問や虐待から受けた生々しい傷跡や1989年の六四天安門事件で戦車にひき殺された学生ら、強制土地収用で住居や生活を奪われた人々など、40点近い写真と絵画14点が展示された。来場者はその凄惨さを極める展示に息をのみ、解説員の説明にじっと耳を傾けるばかりだった。関係者によると、絵画展はこれまでに数回行われてきたが、迫害写真が一斉に公開展示されたのは日本で初めてだという。展示は25日まで4日間開かれている。
この展示会は、古賀俊昭氏や土屋たかゆき氏ら都議会議員有志ら5人からなる「世界の人権を考える議員連盟」が主催、NPO法人日本法輪大法学会・大紀元新聞社・新唐人テレビ・希望の声ラジオが後援。
この日は午前11時から開幕式が行われ、都議会議員や後援団体関係者、来賓など40人ほどが出席した。来賓として獨協大学名誉教授の中村粲氏(昭和史研究所代表)があいさつ、「残忍さは共産党の特徴、実際には24刑36殺と言い、中国には60にものぼる残酷な刑罰が存在した…中国人の中から批判の声が出てきているのは意義あること、日本人の迷妄を打破する一助になる」と祝辞を述べた。
主催者側からは土屋たかゆき氏、吉田康一郎氏、古賀俊昭氏の三都議会議員があいさつ。土屋氏は、法輪功の迫害が始まってまもない2000年に香港である学習者から受け取った真相を伝えるビラから迫害の事実を知り、2003年には中国の強制収容所に監禁された日本人、金子容子さん救出にも尽力、「共産主義は人権弾圧がないと成立しない」と力説した。また、古賀氏は「(今回の展示会は)共産主義の実態を知るにはまたとない機会」と強調した。
後援団体を代表して、NPO法人日本法輪大法学会の鶴薗雅章代表が「今日7月20日は、1999年に迫害が開始された日であり、この日に展示会を開催できたのは幸甚の至り。現在、中国で法輪功学習者を対象とした臓器狩りが問題になっているが、カナダの政治家と人権弁護士が発起した独立調査団がその臓器狩りの調査報告書を完成し、その臓器収奪は『紛れもない事実』という結論に至り、全世界中の注目を浴びている。今回の展示会で写真や絵画を見ることで人々に平和を願う気持ちが芽生えるはずである。是非とも多くの人々に見て頂きたい」と述べた。
展示は都庁都議会棟の談話室三室を使用して行われ、談話室3では、法輪功が弾圧された経緯や六四天安門事件など、実例で中国の凄まじい人権弾圧を伝える写真図説パネルが二十数点展示され、弾圧前には一億人が愛好していた法輪功の人気を伝えるもの、不当な弾圧に対して天安門広場で直訴する学習者を公衆の面前で暴行する公安職員、日本に在住の中国人らの家族が迫害を受けているケースなどが紹介されている。
また、談話室2では、強制労働収容所の実態や今年3月に告発された中国の法輪功学習者を対象とした臓器狩りについてその詳細を伝えている。
談話室1では、「国際真善忍美術展」から選出されたもので、世界各国の法輪功学習者が実際の迫害を表現した作品14点が展示された。
迫害を描いた絵画に見入る来場者(大紀元)
ある女性来場者は「都庁という公共の施設でこうした展示会が開催されるとは思わなかった。中国の人権弾圧は聞いたことがあるが、ここまで酷いとは…」と言葉を詰まらせた。
展示は25日まで(土日を除く、午前10時~午後5時)。入場は無料。