四川省:中共組織から離脱声明を発表、4人が懲役刑へ
【大紀元日本6月2日】中国四川省瀘州市の住民4人がこのほど、現地司法機構に、「大紀元サイトで中共組織から脱退する声明文を公表」、「法輪功関連資料と九評共産党をダウンロード」などの罪状で、それぞれ2年半から3年半の有罪判決を言い渡された。その内の一人が、四川省西南司法鑑定所に「精神疾患があり、刑事能力がない」と鑑定されている。この判決について、中国国内の人権派弁護士・高智晟氏は、当局は脱党者と精神病患者に対して判決を下すのは法律を踏み躙っていると非難した。
調べによると、本年5月10日、四川省瀘州市納渓区裁判所は、四川省の梁勁輝氏、蒋吉雲氏、胡京斌氏、賀世芳氏などの4人に2年半から3年半の有罪判決を言い渡した。判決書には犯罪証拠について、以下にように書かれていた。
罪状1、2005年2月から3月の間に、蒋吉雲、胡京斌氏などは、大紀元サイトで「中共とその関連組織から脱退する」との声明文を公表した。
罪状2、法輪功の書籍と関連資料をインターネットからダウンロードした。その内容は、「九評共産党」10冊、「江沢民その人」15冊、「脱党特集」2冊、「九評共産党」などの資料DVD十数枚など。
有罪判決を受けた4人の内、梁勁暉氏(37歳、男)は、精神分裂症の患者で、公的機構の「四川省西南司法鑑定中心」から、「被鑑定人の梁勁暉氏は、長年に精神分裂症を患い、頻繁に入院治療を受けており、・・・・・・服役能力がない」との司法鑑定を受けたことがある。その鑑定書が中共の公安局や、検察院、裁判所などに提出されたが、納渓区裁判所はこれを無視し、梁勁暉氏に2年半の懲役を言い渡した。判決理由は、「昨年7月、公安当局が梁勁暉氏のパソコンから6通の脱党声明文を発見し、パソコンショップを経営する同氏が、法輪功の資料や、国家のネット封鎖を突破できるソフトを取り込んだMP3や、パソコンなどを法輪功学習者に販売した」と書かれている。
四川省法曹界の内部関係者によると、この判決は、中共上層部からの圧力を受けているもの、瀘州市司法機構には決定権がないという。
梁勁暉氏の妹、新唐人テレビ(本部・ニューヨーク)の記者・梁珍氏は、判決後に、米国など各国政府に救援を呼びかけ、米議会議員を含め各国の政治家16人が連名で中共の温家宝・首相に書簡を送り、法律に従って梁勁暉氏の案件を審理するよう求めた。それに対し、一部の司法関係者は梁勁暉氏の父親に、「海外で支援を呼びかければよびかけるほど、重く刑罰する」と脅迫した。
国内の人権派弁護士・高智晟氏は、この判決について、「中国共産党とその関連組織からの離脱を声明したことが罪になるなんて、極めてでたらめなことだ。このようなことで刑事処罰を下すのは、中共の恥じるべき記録である」と批判し、中共の「刑法」の第18条で、精神病患者には刑事責任がないと明確に定めていることを挙げ、中共による7年間も続いた法輪功への集団弾圧は、法律を踏み躙る形で成り立っていると非難した。
2004年年末、大紀元のコラム社説・「九評共産党」が発表されて以来、中国国内で広く流布され、民衆の間に共産党脱党運動を引き起こした。それについて、中共は厳密に関係者を取り締まり、表では共産党脱党は自由で、脱党運動の拡大は事実無根であると主張している。