甘粛省:蘭州大學学生、ハンストリレーを応援、逮捕軟禁される
【大紀元日本3月15日】中国北西部の甘粛省蘭州市の蘭州大学の学生が先週から、中国人権弁護士が発起した中国国内外で広まっているハンストリレー抗議活動への声援を表明したため、当局に弾圧を受けている。拘束された大学生らを救援するために、海外の中国民主運動活動家の組織「民主中国陣営」は、ドイツや欧州社会に支援を呼びかけているほか、中国大陸各地の大學学生と教師らも、ハンストリレーのマーク「ブルーリボン」をつけて抗議する動きが広まっている。ハンストリレーの発起人である高智晟弁護士も大学生の勇気ある行動を高く評価し、国内外に真相を暴露し、事件の推移を見守っていく姿勢を示した。RFA放送局が伝えた。
「民主中国陣営」本部の代表、ドイツ在住の物理科学者・費良勇氏は事件の詳細を明かした。
それによると、今年2月、蘭州大学管理学院のある班長・鮑インさんは、郭飛熊などの人権弁護士が、中共の警官から激しい暴力を受けた上、陳情すらできない実情を知り、激憤するあまり、同級生らに呼びかけ郭飛熊氏などの人権弁護士を支持すると決心した。若い大学生らは、暴力を振った警官などを告訴し、法律の裁きを受けさせるまで正義の戦いを続けると決め、さらに高弁護士が呼びかけたハンストリレー抗議活動への声援を表明した。後に中共政権はクラス全員を取調べ始め、班長の鮑氏はすぐに身柄を拘束され、参加者らは外出を禁止され、毎日軟禁状態で洗脳教育を受けている。
民主陣営本部が鮑さんの同級生劉西峰さんからSOSのメッセージを受けた後、すぐに3月3日に欧州で事件の真相を暴露する公告を出した。それを受け、5日に鮑さんが釈放されたが、同時に劉西峰さんは逮捕された。費主席によると、現在新しい情報を入手できないという。国内では、中共政権はほかの大学生を威嚇するため、劉さんに15年の懲役刑を科すつもりとのうわさが流れている。
費主席は、蘭州大学の大学生が取った行動は、法律に則っているにもかかわらず、中共に迫害されていると批判した。また、民主陣営は中共政権に対し、劉さんの早期釈放と、鮑さんへの監視の停止、参加者に対する洗脳教育をただちに止めるよう求めると同時に、ドイツや欧州のメディア、人権団体、ドイツ政府、議会などに事件解決への支援を呼びかけている。
一方、学生たちが弾圧が受けた情報が海外のインターネットで公表された後、中国国内各地の大学では、救援の呼びかけを応じる動きが広まっているという。北京大学、北京航空大学、天津の南開大學のキャンパスで、ハンストリレーのマークである「ブルーリボン」が流布されているようだ。
ハンストリレーを呼びかけた高智晟弁護士は大学生らの勇敢行為を高く評価し、「このような勇気ある行動は蘭州大学だけで起きているのは、非常に危険だが、学生がすべて立ち上がったときに、危険は恐らく消えてしまう。ただ、89年の『天安門事件』の二の舞にならないように、慎重に行動すべきだ。中国公安当局による卑劣な弾圧を暴露し、国内外の社会にこの意義ある事件を伝えるべきだ。人権運動の参加を理由に、大学生を監禁することは断固として容認できない」とコメントした。
RFA記者は蘭州市公安局や蘭州大学に電話取材したが、関係者は事実関係を知らないと称し、コメントを拒否した。