500万人が離党したとの記事を読んでの感想

【大紀元日本11月6日】最近、大紀元を読むようになった日本の一読者の意見を書きました。中国歴史や漢詩等中国の文化に対しては畏敬の念を抱いています。それだけに昨今、マスコミ等から報道されるニュースには心を痛めている毎日です。

1949年中国共産党が建国を宣言したころ世界の中国人は競って母国に馳せ参じ、祖国の再興に貢献しようとしました。少なくとも、その頃の中国共産党員は使命感に燃え祖国を一日も早く近代国家に成長させるよう民衆の模範になるよう厳しい党律のもとに清官としての自負心を持っていたように思います。どんな官吏も問題があれば、直ぐ粗末な手帳を出して書留め民衆の意見を真摯に受け止めて上部機関に報告し速やかに正しい施策を講じるよう努力していたと思います。

しかし、一党独裁の弊害は権力闘争、大躍進、文化大革命、下放などの弊害をもたらし、却って民衆の生活と精神を蝕みました。全てが悪かったというつもりはありません。余りにも広大な国土、10億を越える人民を秩序良く、円滑に発展させることは人類史上はじめての試みであり、途中にある程度の矛盾や失敗が出る事は止むを得なかったと思います。しかし、あの大清帝国ですら最初の80年は汚職や貪官汚吏は稀であったと聞いていますが、現在の中国は建国以来僅か60年程で目に余る状態になってしまいました。年間に数万件に及ぶ民衆や農民の抗議を誘発するような状況は、最早看過出来ません。故周恩来首相が生きておられたころも北京中央に対する直訴は無数にありましたし、其の直訴が叶えられたケースも決して多くはありませんでしたが、それなりに民衆は為政者に願いが届けば何とかして貰えると考えていたと思います。それに引き換え現在の直訴者達は不満の解決に全く手段がないのが実情です。

中国の歴史は歴代王朝が前朝の歴史を編纂した結果、記述に相当問題があることは事実ですが、黄巾の乱、白蓮教、太平天国、義和団等に代表される農民一揆の事実を記述しています。もとより、其の全てが善とは言いませんが、矢張り、中国の本来の主人公である農民に不平、不満が充満していることは深刻な予兆と思います。共産党は明らかに変質しました。当初一党独裁も必要悪だったのでしょうが、いくら地大物博の中国でも権力は腐敗するという人類史上の教訓を無視すれば破綻を招きます。

勿論、私はマルクスやレーニンを一方的に批判する立場ではありませんし、資本主義の矛盾を説く彼等の説にもそれなりの根拠があるとは思いますが、そのころはインターネットもありませんでした。今や中国は日本を抜いて世界最大の外貨保有国になろうとしています。有人宇宙飛行も実現しています。21世紀が中国の時代になることも明らかです。しかし現在の為政者はこのような事実を以って民衆を納得させたいのでしょうが、民衆も個々の人間で成り立っています。個人の所得の格差が精々数倍に収まるのならいいのですが、現実は数十倍に達する事も少なくないようです。現に上海は世界で最も高所得の人が多いともいわれています。一方、中国共産党の要路の人達は既得権益を守るために汲々としており、人民のために服務するどころか過酷な弾圧によって無辜の民を虐げています。それが党員の大量離党を招いている訳でしょう。彼等は元々希望を持って入党した筈です。

何故、党員が離党するのか、原因は彼等が共産党に絶望したからでしょう。党員でなければ要職に就けない筈なのに、彼等が敢然と離党するのは、為政者が間違っているからです。

さりとて、現代は流血を伴う革命は最早許されません。為政者も、次第に実情を甘受し、緩やかな無血革命に向うでしょう。それが中国共産党の生き残れる唯一のみちであることを為政者は既に理解していますが、人民解放軍の将軍達が理解するまで後数年掛かるのではと思っています。船が大きいほど方向転換には時間がかかります。でも10年先ではないでしょう。4千年の歴史は誰も否定出来ません。

中国人の叡智を信じる知中派日本人より。

関連記事
過去20年以上にわたり、大紀元(The Epoch Times)と新唐人テレビ(NTD)は、中国共産党政権による人権侵害、悪質なプロパガンダ、そして世界における悪意のある影響を暴く最前線に立ってきました。
大紀元の特集号「公衆衛生か 全体主義か」無料でプレゼント! 新聞紙版です。数十部単位でお配りしています。ぜひ皆さんの大切な人たちに分けてあげてください。
Bitsoft360自動取引プラットフォームは、長期的に取引者のための理想的な解決策であり続ける。そのことについて、詳しく知りたい方はこちら!
Biti Codes IO は、何十万ものトレーダーがいる理想的な仮想通貨取引プラットフォームです。 Biti Codes IO でお気軽に口座を開設してください。
読者の皆様へ 日頃より弊紙をご支援ご愛読いただき、誠にありがとうございます。 大紀元からのお願い さて、大紀元 […]