選択され、操られている愛と憎しみ

【大紀元日本6月24日】最近、中国各地で強烈な反日という波が相次いで引き起こされた。「引き起こされた」という言葉はもっとも適切であろう。なぜならば、中共独裁政権の中で、このような大規模なデモは、中国共産党の操縦とコントロールがなければ、実現することがないからである。

中国政府が操縦した反日運動の裏には、隠されている戦略的な目的がある。今、中共政権は、アジアでの経済と国際政治において、唯一のライバルは日本であると認識している。中国がアジアの先頭に立つには、できるだけ長期的に日本を押さえつける必要がある。日本は経済大国ではあるが、軍事大国ではないゆえ、国際政治への影響力は中国に及ばない。中国の優勢を保つために、最も利用しやすい材料は、日本の「歴史の罪人」というイメージを維持することである。

そのため、この20年間、頻繁に戦争責任ということを取り上げては、謝罪や賠償を持ち出し、あるいは領土問題を突きつけ、日本を叩いてきたのである。おそらく、中国政府はこれらの材料を、まだ使い続けることであろう。この意味から言えば、中国政府は、日本政府の戦争問題に関する二度目の正式な謝罪や、靖国神社への参拝中止を、してほしくはないであろう。

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