さまざまな興味深い症例や症状、診断に日々出会っています。実際、今週だけでも3つの診断について調べ直し、詳しく勉強し直す必要がありました。また、複数の病気や症状が複雑に絡み合い、より難しい臨床像を作り出している非常に興味深いケースにもいくつか出会いました。そうした症例に出会うたび、立ち止まって治療方針を組み立てています。
人体には非常に多くの器官や生理機能があり、それらを支える代謝の仕組みも複雑です。そのため、どこかでバランスが崩れることは避けられません。
代謝とは、簡単に言えば体内で起こるすべての化学反応の総称です。そして、その化学反応は体液の量や流れによって支えられています。そのため、全身へ体液を送り出す心臓は、この代謝システムの中心的な役割を担っています。
時には、「何となく体調が悪い」と感じることがあります。体の機能自体は働いているものの、最適な状態ではないということです。こうした場合、病院を受診しても原因が分からないことは珍しくありません。体調が悪くても、血圧や脈拍などのバイタルサインは正常範囲であり、血液検査でも異常が見つからないことがあるからです。
しかし、悲観する必要はありません。むしろ血液検査やバイタルサインに異常がないのは好ましいことです。重大な病気が運動の妨げになっていないため、これから紹介するエクササイズによって体調改善が期待できる可能性があるからです。
体調改善を目指す6つのエクササイズ
体の代謝を活発にする最も効果的な方法は、有酸素運動です。つまり、心拍数をしっかり上げる運動を指します。
理想的なのは、バーピーやマウンテンクライマー、ケトルベルスイング、ダンベルスラスターといった、複数の筋肉を同時に使う多関節運動です。本記事ではその一部を取り上げています。
より多くの人が取り組めるよう、一部の運動はアレンジしていますが、大切なのは無理なく最後までやり遂げることです。これらの運動は体の代謝機能を整える助けになる可能性があります。
これらの運動は患者さんにも良い効果が見られることが多いものですが、実践する前には、事前に医療機関で自分に適しているか確認することをお勧めします。
1. 速歩
最初は、ごく普通のウォーキングを少し工夫した「速歩」から始めます。代謝を活性化するのに非常に効果的です。
普段からウォーキングを強くお勧めしていますが、少し速く歩くだけで体の働きが驚くほど目覚めます。
ステップ1: まずは普通のペースで5分間歩き、体を温めます。
ステップ2: 次に、歩き方が崩れない範囲で、できるだけ速いペースで5分間歩きます。速すぎると歩幅やフォームが乱れるため注意が必要です。
ステップ3: 5分経ったら通常のペースに戻します。
ステップ4:「通常の速さ5分」と「速歩5分」を繰り返し、合計30分程度行います。終了後は5分間ゆっくり歩いてクールダウンしましょう。
うまくできない場合: 速歩が難しい場合や、通常の速度での歩行が困難な場合は、自分が無理なく歩ける範囲でできるだけ速く歩いてください。その速度でも十分な効果があります。また、持久力には個人差があるため、「速く歩く時間」と「ゆっくり歩く時間」は自由に調整して構いません。
この運動をお勧めする理由: 歩く速度が速くなるほど代謝への刺激は強くなります。また、「負荷をかける→緩める」を繰り返すことで、体の代謝機能を柔軟に保つ力が養われます。
2. ダンベルスラスター
腕を頭上まで持ち上げる動作は、心拍数を大きく上昇させる効果があります。そのため普段、患者さんには無理をしないよう注意を促しています。
しかし今回はしっかり運動して代謝を高めることが目的です。そこで、スクワットとショルダープレスを組み合わせた「ダンベルスラスター」という代表的なコンパウンドエクササイズを行います。十分な運動強度が得られるため、体が良い反応を示す可能性があります。
(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)
ステップ1: 椅子の前方に腰掛け、足は腰幅程度に開き、つま先をやや外側へ向けます。両手にダンベルを持ち、肩の横に構えます。片手約2.3kg程度がおすすめです。
ステップ2: ゆっくり立ち上がります。同時にダンベルを真上へ押し上げ、肘を完全に伸ばします。その後、再びスクワットしながら椅子へ座ります。このとき、お尻を後ろへ引くように意識してください。同時に腕を曲げ、前腕が太ももと平行になる位置まで下ろします。
ステップ3: 再びゆっくり立ち上がり、滑らかな動作でダンベルを頭上へ押し上げます。肩への負担を軽減するため、手のひらは向かい合わせにしてください。
ステップ4: ダンベルを下ろしながら、再びスクワットします。
ステップ5: スクワットから立ち上がり、ダンベルを頭上へ押し上げるまでで1回です。10回を1セットとして3セットを目標に行いましょう。回数やセット数はご自身に合わせて調整してください。
うまくできない場合: 股関節と膝を90度まで曲げられない場合は、無理のない範囲までで構いません。逆にそれ以上深くしゃがめる場合はフルスクワットでも問題ありませんが、痛みがないことを確認しましょう。負荷を上げたい場合はダンベルを重くし、難しい場合は軽くしてください。
この運動をお勧めする理由: 頭上へ押し上げる動作は心拍数を大きく高め、全身の血流を促進します。最初はきつく感じますが、慣れるとその効果を実感できるはずです。
3. ミニジャンプスクワット
スクワットだけでも優れた運動ですが、ジャンプを加えることでさらに効果が高まります。
スクワットだけでも心拍数は上がりますが、ジャンプ動作を組み合わせることで心肺機能への刺激がさらに強くなります。ジャンプ動作は心拍数を効率よく高め、優れた全身運動になります。
このエクササイズでは、膝や股関節への負担を軽減しながらテンポよく続けられるよう、しゃがむ深さやジャンプの高さを控えめに設定しています。
(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)
ステップ1: 足を腰幅に開き、腕を体の横へ自然に下ろします。股関節と膝を約45度曲げる程度までしゃがみます。
ステップ2: 立ち上がる勢いで軽くジャンプし、足が床から少しだけ離れる程度に跳びます。着地したらすぐに再びしゃがみ、この動作を繰り返します。
ステップ3: ジャンプ1回を1回として数えます。12回を1セットとして3セットを目標に行いましょう。回数やセット数は体力に合わせて調整してください。
うまくできない場合: 足を床から離すジャンプが難しい場合は、つま先立ちになるだけでも構いません。余裕がある場合はより高くジャンプして運動強度を高めてもよいでしょう。
この運動をお勧めする理由: ミニジャンプスクワットは脚全体をしっかり鍛えられるだけでなく、素早い上下運動によって心肺機能を高め、代謝の活性化にも優れた効果が期待できます。
4. ケトルベルスイング
ケトルベルスイングは、やや重めのケトルベルを振り子のように動かすことで筋肉を鍛える運動ですが、それだけではありません。全身の代謝活動を大きく高める効果も期待できます。運動中は心拍数と呼吸数が上がり、特に長時間続けると非常に負荷の高いエクササイズになります。
(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)
ステップ1: 足を腰幅程度に開いて立ち、約90cm前方の床にケトルベルを置きます。重量は約2.3kgを目安としますが、自分の体力に応じて調整して構いません。
ステップ2: 背筋をまっすぐに保ちながら両手でケトルベルを握ります。そのまま滑らかな動作で持ち上げ、両脚の間へ素早く振り込みます。
ステップ3: そこから肘と背中をまっすぐ保ったまま、ケトルベルを前方へ振り上げます。その後、自然に脚の間へ戻し、この動作を繰り返します。
ステップ4: 前方へ振り上げて元に戻すまでを1回と数えます。15回を1セットとして3セットを目標に行いましょう。勢い任せに速く振るのではなく、常にコントロールしながら動かしてください。
うまくできない場合: ケトルベルを肩の高さまで振り上げられない場合は、無理のない高さまでで十分です。また、安全に扱える重量を選んでください。より負荷を高めたい場合は重量を増やし、それでもきつい場合は軽いものを使いましょう。
この運動をお勧めする理由: ケトルベルスイングは比較的速い動きで重りを扱うため、筋力だけでなく有酸素運動としても非常に優れています。コンパウンドエクササイズならではの全身への刺激が得られ、体力向上にも役立ちます。
5. シングルレッグ・フロア・トゥ・シーリング
この「床から天井へ」の動きを行うエクササイズは、姿勢を支える筋肉を鍛える優れた運動です。また、片脚でバランスを保つ必要があるため、ほぼ全身の筋肉を同時に使います。
難易度は高めですが、代謝機能の向上という点では十分取り組む価値があります。
(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)
ステップ1: 両足をそろえて立ち、腕は体の横に自然に下ろします。
ステップ2: 両手を床へ向かって伸ばすと同時に、左脚を床から持ち上げ、後方へまっすぐ伸ばします。
ステップ3: 右脚だけで立ちながら、両腕を頭上へ上げると同時に、左脚を前へ持ち上げます。股関節と膝は約90度まで曲げます。
※左足は途中で床につけません。床へ手を伸ばす際は脚を後方へ伸ばし、そのまま一連の動作で前方へ持ち上げます。
ステップ4: 両腕を頭上に上げ、左脚を前へ上げた姿勢から、再び床へ手を伸ばしながら左脚を後方へ戻します。
ステップ5: 床へ手を伸ばしてから頭上へ腕を上げるまでを1回と数えます。左右それぞれ15回を1セットとして3セットを目標に行いましょう。この運動は疲れやすいため、右・左と交互に1セットずつ行うことをお勧めします。
うまくできない場合: 腕を十分高く上げられない場合は、できる範囲で行えば十分です。また、左右で高さが違っても問題ありません。脚を後方へ十分伸ばせない場合も、無理なく上げられる範囲で行ってください。さらに、バランスを保つために途中で足を床につけても問題ありません。この運動はバランス能力をかなり必要とします。
この運動をお勧めする理由: 立ち上がる局面では片脚で体を支えるため、筋力だけでなくバランス能力も大きく向上します。
6. スタティックランニング(その場ランニング)
最後は代謝機能をさらに安定させるボーナスエクササイズです。
その場で走るだけですが、心拍数は確実に上昇します。終わった頃には息が上がるでしょうが、「やって良かった」と感じられるはずです。
(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)
ステップ1: まず約30秒間、軽いジョギングでウォーミングアップします。その後30秒間止まり、その場で足踏みを行います。このとき膝を高く上げることを意識してください。これでウォーミングアップは完了です。
ステップ2: 続いて、その場で1分間、または無理なく続けられる時間だけ走ります。1分間(または限界まで)走った後は、再び30秒間、高く膝を上げながら足踏みを行います。
ステップ3: 1分間のランニングを1セットとして数えます。合計3セットを目標に行いましょう。走っている間は自分の体の反応をよく確認しながら、無理をしないようにしてください。
うまくできない場合: 負荷を軽くしたい場合は、足が床から少し浮く程度で走っても構いません。逆に負荷を高めたい場合は、膝を高く上げて走ってください。無理なく続けられるペースを守ることが大切です。
この一連の運動は、全身をしっかり動かし、血液循環や代謝を活発にする優れたトレーニングになります。
十分な効果を得るためには、週3回以上行うことをお勧めします。筋肉や関節、靱帯に問題がなく、体が十分に耐えられるようであれば、週5回実施すると、より大きな効果が期待できます。
原因が分からないまま体調が優れない状態は、とてもつらいものです。しかし、目的に合った運動を少し取り入れるだけで、再び体調が整い始めることがあります。
読者の皆さんの健康を願っています。そして、これらのエクササイズが少しでもお役に立てば幸いです。
(翻訳編集 井田千景)
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