質素な暮らしがもたらす7つの感情的メリット

質素な暮らし(無駄を抑え、収入の範囲内で慎重に生活すること)は、誰もがこぞって試したがる最新の流行ではありません。多くの人は状況に押される形で質素な生活を始め、その時々の必要に応じてそうしてきました。しかし、自ら選び取る質素さ、つまり「身の丈以下で生きる技術」には、十分に説得力のある価値があります。

現代社会の生活はストレスに満ちています。終わりのないやるべきこと、考えなければならない事柄、下すべき決断、そして私たちの注意を奪おうとするマーケターたちが常に存在します。私の文章に一貫して流れているテーマの一つは、人生をシンプルにし、本当に大切なことに焦点を当て、気を散らす要因や不要なストレスを取り除くことです。

人々が直面している最大の気を散らす要因の一つが、お金に関する問題です。質素な暮らしは、そうした問題の多くを軽くしてくれます。すべての金銭的問題に対する「即効薬」ではありませんが、一般的に、シンプルに暮らし、稼ぎよりもはるかに少ない支出で生活している人ほど、結果としてはるかに幸せであることが多いのです。

幸福は、お金をたくさん持つことそのものから直接生まれるのではなく、お金の悩みが少ない状態から生まれます。質素に暮らすことを選び、結果としてストレスの少ない生活を送ることで、多くの感情的メリットが後からついてくるのです。
 

質素な暮らしの7つのメリット

質素な生活には多くの利点があります。以下は、私と妻が実体験として見いだしてきたものです。

1.自分の価値観に基づいて選択できる自由

ある意味で、人生とは常にトレードオフ(何かを得るために何かを手放すこと)の連続であり、金銭的なトレードオフは特に難しい場合があります。お金に余裕がないと、あらゆる決断をまず「お金」というレンズを通して考えざるを得ず、他の価値観は後回しにされがちです。家計に余裕(マージン=収入と支出の差としての余白)があれば、すぐに利益にならなくても、大切にしたい価値観に沿って生きることが可能になります。

2.人生の嵐を乗り越える自信

長期的なストレスが身体に及ぼす有害な影響については、すでによく知られています。まず睡眠が妨げられ、やがてストレスが健康をむしばみ、他のことを楽しむ余裕まで奪っていきます。十分な緊急資金(予期せぬ出費に備えた貯蓄)があっても、人生のすべての問題が解決するわけではありません。しかし、「車に高額な修理が必要になったらどうしよう」といった、よくある不安のいくつかには確実に対処できます。

3.心の平穏

給料が入るたびにすぐ使い切ってしまう生活(給料日前後を綱渡りのように過ごす状態)をしていると、当座預金や貯蓄口座にいくら残っているかを気にせずにはいられません。次のお金がいつ入るのか、次の請求書の支払い期限はいつなのかを、常に気にかけている状態です。十分な金銭的クッションがあると、自然とお金のことを考える時間が減っていきます。お金の心配を頭の片隅に追いやり、今この瞬間に集中できることは、本当に大きな恵みです。

4.シンプルな喜びへの感謝

追い求めるものが増えるほど、期待値はどんどん高くなります。新しさは最初こそ強い快感を与えますが、その高揚感を維持するために、さらに多くを求めるようになります。その一方で、意識的な質素さは私の期待をリセットし、人生のありふれた喜びの中に、より深く持続的な楽しみを見いだす助けとなりました。その転換が起こると、すでに必要なものはすべて持っており、お金では買えない豊かさの中で生きているのだと実感できるようになります。

5.人間関係やお金に関係しない趣味のための時間が増える

お金に余裕がないと、生産性のないことに時間を使う機会費用(ある選択をしたことで失われる別の選択肢の価値)が非常に高く感じられます。起きている時間はすべて有効活用し、あらゆる決断を金銭的リターンで最適化しなければならないように思えてしまいます。しかし、そのような生き方は、金銭的価値はなくても、何より大きな価値を持つ人生の要素から目をそらさせてしまいます。質素な暮らしは、そうした贈り物を追求するための時間を私に取り戻してくれました。

6.人生のあらゆる面で高まる自己コントロール力

質素に生きるには自制心が必要です。その瞬間に欲しいものを我慢し、後から得られる報酬のために行動しなければならない場面もあります。意図的に難しいことに取り組むことは、自己成長への最短ルートの一つです。人生の一つの分野で自制心を鍛え始めると、無関係に思える他の課題に対しても、自然と自己コントロールが効くようになります。こうした波及効果(一つの行動が他の分野にも良い影響を与えること)も、私が質素な暮らしを勧める理由です。あなたが向上させているのは家計だけではなく、感情面の道具箱全体なのです。

7.「もう十分にある」と気づくことから生まれる満足感

収入の限界まで使い切る生活をしていると、常にお金が足りないと感じます。人生をもっと楽に、もっと良く、もっと面白くしてくれそうなもののリストは尽きることがなく、欲望は際限なく膨らみます。しかし、シンプルに生きることを選んだ人は、すでに持っているものに目を向け、それを最大限に生かすようになります。これを実際に経験したことがなければ、どれほど解放感があるかは伝えきれません。それは、すでに十分に持っていると知る自由であり、絶え間ない努力を続けるハムスターホイール(終わりのない競争や忙しさの比喩)から、ようやく降りられる自由なのです。

(翻訳編集 井田千景)

妻の MollieとともにThis Evergreen Homeでブログを運営し、現代社会でシンプルに、意図的に、そして人間関係を大切にして暮らす経験を共有。