(Shutterstock)

干支が変わる立春前の過ごし方――五運六気で読む体の整えどころ

中医学の根本理論は『黄帝内経』に由来し、その中の『素問』では、およそ三分の一が「五運六気」についての論述に充てられています。これを読むと、多くの方が疑問に感じるかもしれません。病を治し、人を救うための医学書が、なぜこれほどまでに宇宙の気候変化、いわば天文や気象の話に紙幅を割いているのか -それは一見、医学とは関係がないようにも思えます。

しかし、ここにこそ古代医学の最も根本的で、最も重要な認識があります。すなわち、「天地の運行をもって人体を観る」という視点です。この考え方を離れてしまえば、中医学の理論は基盤を失い、全体がばらばらになってしまいます。

そのため、2025年・乙巳年の年末(2026年2月4日の立春をもって、干支が「丙午」年に変わります)を健やかに過ごすための養生も、まずは五運六気の視点から理解することが欠かせません。

 

▶ 続きを読む
関連記事
大寒は、寒さの底で一年の気が動き始める節目。ぶり大根は肝・脾・腎を調え、気の巡りを無理なく整える一品として、年初の養生に適した料理とされる。
真冬は肺が乾き、腎が冷えやすい季節。脾を養い、気の上下を整える食事が大切です。ターメリックと魚介を使ったパエリアで、体の内側から冬の乱れを調えます。
えのきは肺を潤し、鮭は脾と腎を補う。きのこで腸を整え、体の土台を支える冬の免疫養生レシピを紹介します。
小寒の初候は、陰が極まり陽が動き始める節目。五日で巡る五行の流れを読み、旬のセリで肝と脾を整えることで、春に向けた体づくりが静かに始まります。
冬は体がエネルギーを蓄える季節。肉を食べすぎて胃腸が疲れやすい今、酸味と甘味で肝と胃腸を整える「酢豚」が、消化不良やだるさの予防に役立ちます。