【ニュースレターが届かない場合】無料会員の方でニュースレターが届いていないというケースが一部で発生しております。
届いていない方は、ニュースレター配信の再登録を致しますので、お手数ですがこちらのリンクからご連絡ください。

搭乗時にパスポートを手荷物に入れてはいけない理由

国際線に搭乗する際にはパスポートの携帯が必要です。アメリカ国内の移動でも、リアルID(REAL ID)を持っていない場合、パスポートは有効な搭乗証明書として利用できます。しかし、搭乗時には絶対にパスポートを機内持ち込み手荷物に入れず、必ず身につけるか、個人用の携帯品に入れておくようにしてください。

多くの航空会社では、エコノミークラスの乗客も機内持ち込み手荷物1個と個人用アイテム1個を携帯することが許されています。飛行機に乗る際、乗客が最も恐れることは何でしょうか?多くの人が「搭乗ゲートで手荷物を預けさせられること」と答えるでしょう。搭乗ゲートでの預け入れとは、機内持ち込み手荷物(通常はキャスター付きの小型スーツケースなど)を、搭乗直前に強制的に預けなければならない状況を指します。

最近では、受託手荷物料金を節約するため、機内持ち込み手荷物で済ませようとする乗客が増加しています。その影響で、航空会社の持ち込みサイズ規定も厳しくなっており、今後さらに制限が強化される可能性があります。

もしパスポートを機内持ち込み手荷物に入れていた場合、その荷物がわずかに大きすぎたり、機内の収納スペースが満杯だったりして、ゲートで預けることになった際に、パスポートを取り出し忘れると深刻なトラブルにつながります。

画像はイメージです。(ShutterStock)

国際線に搭乗している場合、通常は最初に入国審査を通過しなければ預け荷物を受け取ることができません。パスポートが手元にないと大きな問題となります。パスポートがなければ、入国を拒否される可能性や、罰金を科されることもあります。また、国内線に乗り継ぐ必要がある場合も、パスポートがないことで便に間に合わない可能性があります。たとえば、ニューヨークからローマ経由でナポリに向かう場合、ローマで入国手続きを行う際にパスポートを持っていなければ、乗り継ぎ便に間に合わないかもしれません。

仮に手荷物がゲートで預けさせられなかったとしても、それでもパスポートを入れておくのは安全とは言えません。

残念ながら、機内での盗難は珍しいことではなく、統計データは少ないものの、一般に思われているよりも発生率は高いと考えられます。多くの場合、自分の座席の真上にある収納棚が満杯で使えないことがあります。数列前や後ろに荷物を置かざるを得ない場合、自分の荷物を常に監視するのは容易ではありません。

さらに悪いことに、機内持ち込み手荷物をそのまま機内に忘れてしまうケースもあります。これがいわゆる「バケーション・ブレイン(休暇ボケ)」の由来です。飛行機を降りた後に機内に荷物を忘れたことに気づいても、特にその飛行機がすぐに再出発する予定である場合、忘れ物を回収するのは非常に困難です。

2018年、ギリシャへ向かっていた若いイギリス人カップルが、機内にパスポートを置き忘れてしまいました。「まるで罪人のような目で見られていました」と、彼らは『インディペンデント紙』に語っています。

報道によると、わずか1時間も経たないうちに、彼らは次の便でイギリスに送り返されました。「搭乗券を渡されて、そのまま次の便に乗せられました。私たちに選択肢はありませんでした」

このカップルのパスポートは最後まで見つかりませんでした。そして、パスポートを再発行するには、費用だけでなく各種書類の準備も必要になります。

パスポートのイメージです。(ShutterStock)

賢い旅行者はパスポートを必ず身につけて持ち歩いています。

パスポートはおしゃれなウエストポーチ、斜め掛けバッグ、あるいは旅行用のパンツや上着のポケットなどに入れておくことができますが、必ずジッパー付きの収納場所に入れておくようにしましょう。

搭乗手続きから目的地到着までの間、保安検査、搭乗、入国手続きなど、パスポートの提示が求められる場面は何度もあります。

少なくとも、パスポートは個人用携帯品の中に入れ、旅の間は常に身につけておくようにしましょう。

夏雨