多くの家庭では、お金の問題が夫婦喧嘩の火種になる事が多いようです。一方が家計の状況に不安を感じているのに、もう片方は無関心でいます。片方が支出を細かく管理しようとしても、もう一方は自由気ままにお金を使ってしまいます。しかし、こうした対立の根源は「お金」そのものではなく、夫婦の消費観念や金銭管理方法にある場合が多いのです。
夫婦が一致する金銭感覚、消費の価値観及びお金の管理方法について共通の見解を確立する事が非常に重要です。その家族の出費の中で最も無駄な抜け穴を見つけることが出来れば、幸せな未来への第一歩となるでしょう。
多くのカップルは給料を受け取った後、もらったばかりなのに、お金が直ぐになくなると感じていますが、具体的にどこでどう使ったかを正確にはわかりません。支出記録をじっくり見直してみれば、当たり前だと思っていた「飲食代」があなたの給料を静かに食いつぶしている「目に見えない金食い虫」であることが分かります。
忙しい現代生活の中では、外食への出費は日常生活において大きな割合を占めています。しかし、多くの人は、自分が毎月、「食費」にいくら使っているのか気づいていません。
テイクアウト、外食、カフェ、スナック……1回ごとの金額はそれほど大きくなくても、気づかぬうちに積み重なって、かなりの出費になってしまうことがよくあります。では、あなたは自分の飲食代をきちんと把握していますか?
夫婦とも、次のような消費習慣があるかどうかを確認します。
(地域によって物価が異なるため、ここでは1回ごとの支出額や月ごとの合計など金額を記載しません。)
• 朝は時間がなく、ついコーヒーとサンドイッチを買ってしまう。
• 昼はお弁当を持参せず、会社近くのレストランに行ったり、テイクアウトを頼んだりします。
• 夜は料理を作るのが面倒で、週に3〜4回はデリバリーや外食をしてしまいます。
• 週末は友人と外食をします
• 小腹が空いた時に、スナック菓子やミルクティーを買ってしまいます。
………
一つ一つの小さな出費が重なると、想像以上にお金がかかっている場合があります。月々の食費はかなり高額になりますし、1年単位ならなおさらです。ましてや家族全体で見ると、その数字は驚くほど高額になります。
飲食への出費を抑えられない理由
• 外食の利便性:料理を作りたくない時や時間があまりない時、デリバリーや外食が手軽な選択肢になってくれます。
• 満足感を満たしたい:食事は単なる生理的な欲求を満たすだけでなく、気持ちの慰めにもなります。ストレスが溜まったとき、自分へのご褒美や心の癒しとして高価なグルメを選んでしまうことがあります。それは胃にも心にも効きます。
• 細かい支出は気づきにくい:一回の食事代はそれほどでも高くなくても、積み重なると大きな金額になります。
• 社交に使う:飲み会、デート、おもてなしなどの社交の場では、自分でも気づかないうちに飲食に多くのお金を使ってしまうことがあります。
飲食への出費を合理的に管理する方法
• 出費を記録:クレジットカードの明細をチェックしたり、スマホの家計簿アプリを使ったりして、毎月食事に使った金額を把握する。
• 予算を決める:飲食に使っていい金額を決めた上、厳守する。
• 外食を減らす:自分で料理を作れば、出費を抑えられるだけでなく、より健康的な食事ができます。1週間分の献立をあらかじめ計画しておけば、デリバリーの回数も自然と減ります。
• 賢く買い物する:スーパーで食材を購入します、まとめ買い、割引やセールを活用しながら無駄を減らします。買った食材は最後まで使い切ることを心がけます。
• 社交方式への工夫:外食の際に会計を割り勘にしたり、パーティーを開く際には参加者が料理を持ち寄りにすることで、レストランやバーでの飲み会と同じように楽しい時間を過ごしつつ、出費を抑えることができます。
お金をもっと有意義に使うために
飲食にはお金を使うのは避けられませんし、決して「使ってはいけない」というわけではありません。ただ、もっと有意義な使い方、もっと計画的な使い方を意識するといいでしょう。もし、毎月飲食代を1,000ドル節約できたら、1年間で12,000ドルも余裕が生まれます。このお金を、旅行や投資、自分磨きに使うこともできるでしょうし、単純に家計の負担を減らすことにもなります。知らないうちになくなるようなことがないように、積極的にお金の管理をし、生活の質を向上させるために使いましょう。
まずは今日から、自分たちの家で「食」にいくら使っているのか、真剣に計算してみませんか?もっと賢く、もっと効率よく、そして争いの少ないお金の管理法を夫婦で語り合ってみませんか。
(翻訳:正道 勇)
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