心疾患が認知機能に影響 50%リスク増
アメリカ心臓協会(AHA)が発表した最新の科学声明によると、心血管疾患が認知機能の低下や認知症リスクの増加に大きく関わっていることが明らかになりました。心不全患者の約半数が認知機能低下を経験し、冠状動脈疾患を持つ人は認知症リスクが27%高いとされています。
この声明は、2024年10月にAHAの医学誌『Stroke』で発表されたもので、心不全、心房細動、冠状動脈疾患などが認知機能低下や認知症の発症リスクを高めることを指摘しています。心血管疾患による脳卒中や認知機能低下は、個人や社会に深刻な影響を及ぼす慢性疾患として位置付けられています。
声明の執筆グループの代表である神経科医、フェルナンド・D・テスタイ医師は次のように述べています。
「脳卒中や認知機能低下は、どちらも個人の生活の質に大きな影響を与える障害であり、早期予防と管理が重要です」
関連記事
初めての心不全・脳卒中の影に、実は99%以上が共通の4つの兆候を抱えていた――最新研究が示した「見逃しやすい危険信号」と、予防のために今すぐ見直すべき生活習慣をわかりやすく解説します。
胸痛は狭心症や心筋梗塞の前兆で、放置すれば命にかかわります。血栓を防ぐ薬膳2選と、心臓を守る4つの習慣を紹介。胸の痛みや息切れなどのサインを見逃さないことが重要です。
「ただの風邪」が、心臓を壊すことも――。若者にも増える“心不全”の危険サインと、見逃さないための生活習慣のヒントを専門医が解説。
ダークチョコレートや紅茶などに含まれる「フラバノール」が血圧を下げ、心臓病や脳卒中リスクを減らす可能性が示されました。
たった10分で血流アップ!座りっぱなしや運動不足が気になる方へ。心臓と血管を元気にする「循環系ストレッチ」の効果とやり方を、専門家の知見とともに紹介します。