CDCが検査官の見解を覆すことも
エポックタイムズが入手した文書と一連の電子メールによると、CDCはワクチン導入直後から、死亡に至ったワクチン接種後の症例に介入し始め、時には検査官の見解を覆していたことが示されている。
2021年4月13日、ジョギングに出かけた23歳の男性が道路脇で死亡しているのが発見された。ジョンソン・エンド・ジョンソン製の新型コロナワクチン接種から4日後の出来事だった。
解剖の結果、心筋炎が判明し、この症例はCDCの心筋炎の症例定義を満たしていた。しかしその後、CDCの感染症病理学部門(IDPB)が介入した。症例のメモには「IDPBの評価によれば心筋炎ではない」と書かれている。
CDCはこの文書の開示を拒否し、この男性の死やその他の具体的な症例についての質問には答えず、漠然とプライバシーに言及した。
米国の心臓専門医 アンドリュー・ボストム博士はこの症例に関するメモを見直し、ワクチンを原因とする心筋炎の例であることは「明らかだ」と述べた。
CDCは解剖を行わないが、調査の一環としてその書類を収集する。「解剖は完璧ではないが、死因を解明する上での絶対的基準とみなされている。これは私たちが入手できる最も強力な証拠だ」とボストム博士は語った。
文書内の症例のうち2件は、コネチカット州の主任検視官であるジェームズ・ギル博士と他の数名の医師らによって、2022年2月の査読済み論文で報告された。医師らは、ファイザー製ワクチン接種後に10代の若者2人に非定型の心筋炎が見られたことを明らかにし、これを「過剰な炎症反応」によって発症した可能性のある「ワクチン接種後反応」と説明した。
CDCの当局者は、IDPBによる症例評価はワクチン以外の原因を指摘していると公表していた。ある例ではパルボウイルスが、他の例では細菌感染による敗血症が原因とされた。
「これらを見落せば、新型コロナワクチンがこれら2人の患者が死亡した直接の原因であるという誤った仮定につながる可能性がある。これらの重要な病理学的所見を提供することで、読者がこれらの症例の死因をより十分に理解できるようになると信じている」とCDCは当時述べていた。
当局者の一人であるクリストファー・パドック博士は、エポックタイムズが入手したメールの中で、CDCの回答が「この若い男性の実際の死因を特定するために自分たちが行った作業」について詳述していると述べた。
医師らは、CDCの対応が「役割を逸脱している」と率直に述べ、CDCの主張にいかに説得力がないかを説明した。「パルボウイルスは死亡した少年に見られたような心臓損傷を引き起こすことはない」と彼らは述べた。また、細菌の存在も死因ではなく、結果として見られたことだという。
コネチカット州で死亡した少年の診断書がワクチン接種に言及していたとギル博士はエポックタイムズ に語った。もう一人の少年の検死報告書には、少年が「原因不明の心筋炎」で死亡したと記されている。
別の未成年者の死亡も、ワクチン有害事象報告システム(VAERS)に報告された後にCDC職員によって検査された。ワシントン州の7歳の男の子は、ファイザー製ワクチン接種から約2週間後の2022年2月26日に死亡した。文書によると、検視官は心筋炎を死因としたが、IDPBは感染性が死因であるとした。
「CDCは症例調査を助けるためにフォローアップを行った。調査の結果、心筋炎が原因だと明確には特定できなかった」とシアトル・キング郡公衆衛生局の広報担当者はエポックタイムズに電子メールで語った。
エポックタイムズが入手した他の電子メールによると、ワシントン州当局に加え、複数の州当局がCDCに対し、ワクチン接種後に死亡した人の組織サンプルを検査するよう要請していた。またCDCが、2023年に死者数が0人であるとの声明を発表する前から、剖検で心筋炎が見つかり、少なくとも他の考えられる死因は除外されたさらに数件のワクチン接種後の死亡例を知っていたことも明らかになった。
メールから明らかになった詳細
例えば、CDCの新型コロナワクチン対策チームのワクチン安全性担当主任であるジョン・スー博士は2022年3月30日、陸軍勤務のある男性が少し走った後に倒れ、蘇生できなかったと記している。 「解剖の結果、病理学者が心筋炎の証拠に気づいた」という。
その電子メールによると、新型コロナウイルス感染症の検査は陰性で、「毒性やその他の分析結果は目立ったものではなかった」が、「心臓血管系の解剖学的変異」が突然の心停止を引き起こした可能性が示唆されたという。
軍関係者らによると、この件はVAERSには報告されていないという。
国防総省はコメントの要請に応じなかった。
CDCは同時期に、ファイザー製ワクチン接種後の2022年初めに死亡したニューハンプシャー州在住の42歳の男性の組織を分析する要請を受けた。同州司法省の主任検視官であるジェニー・デュバル医師は、解剖の結果、「広範な急性および亜急性心筋炎」が判明したとCDCに語った。新型コロナウイルス感染症の死後検査は陰性だった。
同省の広報担当者はエポックタイムズに対し電子メールで、主任監察医務室は「解剖報告書、調査報告書、および説明書類は機密の医療記録であるため、死因やその他いかなる情報も公表しない」と述べた。
CDCは2022年にも、ニューヨーク州出身のジョージ・ワッツ・ジュニアさん(24)と、サウスダコタ州出身のジョセフ・キーティングさん(26)の解剖報告書を受け取った。ワッツ・ジュニアさんはファイザー製ワクチン接種後に自宅で倒れ、「新型コロナワクチン関連心筋炎」で死亡した。感染症検査では陰性だった。ジョセフ・キーティングさんはワクチン誘発性心筋炎で死亡した。
なぜCDCが死亡診断書や解剖を、ワクチンが死亡に寄与した、あるいは死因となった証拠としてカウントしないのかは不明だ。
ワッツ・ジュニアさんの家族が政府を相手取って起こした訴訟を担当する弁護士のレイ・フローレス氏は、CDCがそういった立場を取るのは驚くべきことではないとエポックタイムズに電子メールで語った。
「彼らはこの実験的なワクチンが認可される前から、ジョージ・ワッツ・ジュニアを含むアメリカ国民に、ワクチンが安全で効果的だと信じ込ませるための偽情報キャンペーンを率いていた」
「彼らが殺人を犯していることははっきりと示された。今や誰もがそのことを知っている」とフローレス氏は語った。
CDC関係者は2022年初めにある書簡で、「最近IDPBが心筋炎の疑いのある症例を含む、新型コロナワクチン接種後に発生した死亡例の剖検に対する調整、協議、検査室での評価に大きく関与している」と述べた。
「この取り組みには、CDCの予防接種安全評価室、州保健当局、ポリシーやコミュニケーションに取り組むCDC職員との緊密な連携が含まれていた」
CDCの広報担当者は「要請があれば、CDCは組織標本の分析に関する相談に応じることができる」とエポックタイムズ に語った。
モデルナ製またはファイザー製ワクチンに関連した死亡者は0人だというCDCの2023年の声明は、予防接種安全評価室によるものであるとされている。
当時この事務局ではトム・シマブクロ博士が所長を務めていたが、同氏はパンデミック期間中に新型コロナワクチンの安全性について誤情報を提供した。
CDCはまた、突然死や耳鳴りなど、ワクチン接種に関する数百もの安全性シグナルの発見を隠蔽した。
さらに、CDCが今月発表した論文は「突然死とmRNAワクチンの関連性という嘘を暴いた」などと大手メディアで取り上げられたが、それも誤った宣伝だった。
CDCは、これまでに6億7600万回以上のワクチンが投与されたと指摘した。ジョンソン・エンド・ジョンソン製のワクチンは市場から撤退したが、CDCはファイザー、モデルナ、ノババックス製ワクチンは「安全で効果的」だと主張し続けている。
CDCの広報担当者はエポックタイムズに対し、「認可・承認された新型コロナワクチンは、米国史上最も包括的かつ集中的なワクチン安全性モニタリングの取り組みのもとで投与されている」と語った。
「(CDCは)新型コロナワクチン接種後の死亡に関する異常な、あるいは予期せぬパターンは検出していない。それらは出版された生物医学文献や公開プレゼンテーションで十分に説明も公表もされていない」
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