長寿の秘訣:イタリアの研究者が解き明かす、100歳までの生き方

1989年、イタリア出身のヴァルター・ロンゴ博士は、100歳まで生きる秘訣について研究し始めました。南カリフォルニア大学ロサンゼルス校の老年学研究所を率いる彼は、35年に及ぶ研究で、100歳まで生きる方法に迫る成果を積み重ねてきました。

ロンゴ博士はイタリアのミラノにあるIFOM分子腫瘍学研究所の寿命とがん研究室でも活躍しており、この国は彼の研究にとって理想的なフィールドとなっています。特に、サルデーニャ島など、他の地域よりも長寿なコミュニティが存在することから、ロンゴ博士はそこに着目しています。この島は、長寿研究者のダン・ビュトナー氏によって最初に指定された「ブルーゾーン」の1つです。

CNBCの「Make it」番組でロンゴ博士は、彼の研究から得られた最も重要な発見の1つは「食事が長寿において最も重要な要素であること」だと強調しています。また「東洋の沖縄の食文化と西洋の地中海食文化を融合させた」食事が、長寿への鍵であるとも述べました。

ロンゴ博士によれば、長寿のための理想的な食事は次の通りです:

・果物を減らし、野菜を中心に摂る

・豆類を積極的に食べる

・ナッツ類を食べる

・できれば全粒穀物を摂る

・週に3〜4回は魚を食べる

さらに、20歳から70歳までの人々には、「赤身の肉と白身の肉は控え、卵は週に2〜3個までにし、チーズや動物性食品も控える」ともアドバイスしています。

また、ロンゴ博士は「5つの問題のあるP」と呼ばれる食品を控えることを提唱しています:

・ジャガイモ(Potato)

・スパゲッティ(Pasta)

・ピザ(Pizza)

・タンパク質(Protein)

・パン(Pane)

これらは素晴らしい食品ですが、大量に摂取しがちであるため、すぐに糖に変わり、血糖値を急上昇させる傾向があるとのことです。

ロンゴ博士はさらに、安全な方法で行う断食が長寿に役立つと考えています。1日12時間の断食、たとえば、朝8時から夜8時まで、または朝7時から夜7時まで食事をすれば、残りの時間はたとえ寝ていても断食に数えられます。また、定期的な5日間のファスティング・ミミッキング・ダイエット(断食模倣食)もすすめています。

南カリフォルニア大学のレナード・デイビス老年学研究所によると、断食模倣食は不飽和脂肪が多く、カロリー、タンパク質、炭水化物が少ない食事を含みます。

最近、学術雑誌『ネイチャー コミュニケーションズ』誌に掲載された研究によれば、

断食模倣食を続けることで、実験マウスは健康になり、がんや糖尿病、心臓病などの疾患のリスクが低下することが示されました。ロンゴ博士自身もこの雑誌のベテラン記者として、その研究成果を発表しています。

李言