専門家による砂糖断ち方法(1)知らないうちに糖質を摂りすぎている?

肥満や糖尿病など、さまざまな慢性疾患を避けるために、砂糖の摂取を控える、あるいは砂糖をやめると決めた人もいるかもしれません。では、どうやったら砂糖をやめられるのでしょうか?  砂糖断ちに関する専門家の意見をご覧ください。

まず砂糖を減らし、それから砂糖をやめる

食料品の棚に並ぶ加工食品を見れば、砂糖がそこらじゅうにあることがわかります。加工食品の74%に砂糖が添加されているのですから、デザートを食べる習慣がなくても、気づかないうちに砂糖を摂りすぎているかもしれません。また、甘味料は何十種類もあるため、成分表をチェックしても見逃してしまうかもしれません。

砂糖を断つことは難しそうに見えますが、不可能ではありません。多くの人が砂糖を断つ方法を知らないか、高すぎる目標を設定して、すぐに完全に砂糖を断とうとします。

そこで、まず砂糖を減らし、次に砂糖を絶ち、最後に甘いものまで絶つというように、段階を踏んでやればいいのです。 

フィラデルフィアの臨床心理学者ジェシカ・ラッソ氏は、「糖分を断つことに関しては、依存症のある人と同じアプローチを取ることをお勧めします。つまり、毎日少しずつ糖分の摂取量を減らすだけで十分です」と語りました。

ロレンツォ・コーエン教授はMDアンダーソンがんセンターの統合医療プログラムディレクターです。彼はエポックタイムズに応じ、砂糖断ちのプロセスは「味覚の再訓練」だと述べました。これを実践すると、砂糖がほとんど入っていないものでも甘く感じるようになり、身体に思わぬ変化が起こります。

エポックタイムズは、砂糖をやめる最も効果的な方法を見つけるために、十数人の専門家にインタビューし、科学的研究を検討して砂糖をやめる最も効果的な方法をまとめました。

ステップ 1: 砂糖の摂取量を減らす

加工食品全盛の現代では、甘く感じなくても糖分を含む食品は多いです。砂糖を減らすには、砂糖を含む食品を区別する方法を学ぶ必要があります。基本的な方法は以下の通りです:

1:砂糖を多く含む食品、特に体に有害な糖類を含む食品を素早く見分けるために、ラベルを読むこと

砂糖をやめたり、ダイエットを始めたりする際に、多くの人が最初に取り入れる習慣がラベルを読むことです。ラベルを読むとき、注目すべき点は2つあります:栄養成分表示と、100gあたり、または1食あたりの砂糖の量です。

登録栄養士(身体を健康に保つための食事と栄養の活用法を専門的に学んだ医療専門家)のエイミー・ゴンザレス氏は「糖類には60以上の呼び名があります」と述べました。例えば、大麦麦芽(マルトース)、ブドウ糖、ショ糖、米シロップなどが挙げられます。

ゴンザレス氏によると、これらの添加糖の中でも、高フルクトースコーンシロップ(ぶどう糖と果糖の混合液)やアガベネクター(メキシコに自生するリュウゼツラン(英名:アガペ)の茎に蓄えられる蜜)など、フルクトース含有量の多いものは体に有害です。これらは肝臓を傷つけ、インスリン抵抗性を引き起こす可能性があります。

シュミットさんは、糖類を見分ける簡単な方法を教えてくれました。「ラクトース(lactose)」(牛乳に含まれる糖分)など、「オセ(ose)」で終わる化学名を探すのです。これらは糖類である可能性が高いです。

もうひとつのコツは、「原材料が数種類以上あり、聞きなれない成分を含むものを食べないことです」。

2:クラッカーやサラダドレッシングのような甘くない食品でも、原材料には砂糖が含まれている可能性が高い

・ハインツのトマトケチャップ大さじ1杯(17グラム)には4グラムの砂糖が含まれています。

・マクドナルドのビッグマックバーガーには7グラムの砂糖が添加されています。ビッグマックのセット(大盛りのコーラと大盛りのフライドポテト付き)では、添加糖の量は84グラムに達します。

・ポテトチップスやその他のスナック菓子にも添加糖が含まれている場合がります。

3:低糖質食品に含まれる砂糖の量を知る

米国食品医薬品局(FDA)によると、1食分の食品に含まれる添加糖類の一日の摂取量に占める割合(DV)の5%未満であれば低添加糖、20%以上であれば高添加糖とみなされます。

英国国民保健サービス(NHS)によれば、100グラムあたりの糖分が5グラム未満の食品は低糖、5~22.5グラムのものは中糖、22.5グラムを超えるものは高糖に分類されます。

4:糖質の多い食品を見分ける方法

カイロプラクティック医師であり、『糖質ゼロ・1カ月』の著者でもあるベッキー・ギラスピー博士は、もっとシンプルな方法を提案しています。食品ラベルに記載されている原材料の上位3位までに砂糖が含まれている食品を購入しないようにします。

ギラスピー博士によると、原材料は通常、重量の大きい順に記載されています。具体的な数値基準を用いるのに比べ、このスクリーニング方法はより迅速かつ簡便で、添加糖の多い食品を効果的に除外することができます。

一方、栄養士のゴンザレス氏はまた、添加糖の名称をすべて覚え、成分表を最初から最後まで読むことの重要性を強調しました。多くの食品メーカーは、同じ製品に複数の甘味料を使用しており、その結果、添加された砂糖は原材料リストの比較的下の方に表示されることになるからです。

つづく

大紀元のライターとして、がんやその他の慢性疾患に焦点を当てている。かつて、社会科学雑誌の編集者。