12月25日、イスラエルのネタニヤフ首相は、イスラム組織ハマスとの戦闘を続けると改めて表明した。一方、パレスチナ自治区ガザの保健当局はイスラエル軍の空爆で一晩で100人以上が死亡したと発表した。写真はガザのマガジ難民キャンプに立ちつくす、4人の子どもを空爆で亡くした男性(2023年 ロイター/Doaa Ruqaa)

イスラエル首相、ハマスとの戦闘継続を再表明

Nidal al-Mughrabi Bassam Masoud Emily Rose

[カイロ/ガザ/エルサレム 25日 ロイター] – イスラエルのネタニヤフ首相は25日、イスラム組織ハマスとの戦闘を続けると改めて表明した。一方、パレスチナ自治区ガザの保健当局はイスラエル軍の空爆で一晩で100人以上が死亡したと発表した。

ネタニヤフ氏はこの日、視察したガザ北部で「われわれは止めない。戦争はわれわれが終わりにするまで続く」と強調した。

与党議員らに対し、戦争はまだ終わっていないと述べ、イスラエルが戦闘を停止するのではないかとのメディアの憶測を否定した。

同盟国の米国は、民間人の犠牲を減らすために戦闘を別の段階に移すようイスラエルに求めている。

一方、ネタニヤフ氏は議会演説で「軍事的圧力がなければ100人以上の人質を解放することはできなかった」と主張。今後も「軍事的圧力をかけなければ全ての人質の解放には成功しないだろう」と述べた。

議場で傍聴していた人質の家族からは人質の即時解放を求める抗議の声が上がった。

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