秘訣は2種類の食品の摂取

一年で30キログラムの減量、脂肪肝消失(1)

 

整形外科クリニックの院長であるK氏は、肥満で脂肪肝を患っていましたが、1か月で体重が5.4キロ減少し、1年間で合計30キロの減量に成功し、脂肪肝も消失しました。彼はどのようにしてこれを達成したのでしょうか?
 

1年で30キロ減量するための秘訣

33歳のK氏は日本の柔道整復師で、整形外科クリニックを経営しています。仕事の関係で食事の時間が定まらず、お腹を満たすために夕食には2杯のカップラーメンと白米をよく食べていました。この食生活の結果、体重はなんと145キロにまで達してしまいました。また、彼は帯状疱疹と糖尿病に罹患し、尾形哲博士の治療を受けるために入院したのでした。

尾形哲博士は日本消化器外科学会の肝臓専門医で、彼のコラム記事によると、当時の患者の身長は175.6cm、体重は127.9キロ、体脂肪率は34.9%で、中程度の脂肪肝を患っていました。

「脂肪肝と糖尿病は密接な関係があります。糖尿病が脂肪肝を悪化させ、脂肪肝が糖尿病を悪化させます。脂肪肝はインスリンの作用を弱め、高血糖を引き起こしやすくします。脂肪肝患者の約半数は糖尿病の境界にいます」と尾形博士は述べています。

脂肪肝は非アルコール性脂肪肝とも呼ばれ、アルコールを摂取しなくても脂肪が肝細胞に蓄積する疾患です。

著名な雑誌『GUT』は2021年に1つの研究結果を掲載しました。研究者はスウェーデンの国民登録データを使用し、1万568人の非アルコール性脂肪肝患者を、通常の人々(対照群)と比較研究しました。平均フォローアップ期間は14.2年でした。

その結果、非アルコール性脂肪肝患者の全体の死亡リスクは対照群と比較して93%増加し、疾患の重症度に応じて死亡リスクが増加していました。具体的には、対照群と比較して、軽度の脂肪肝の人の死亡リスクは71%増加し、非アルコール性脂肪肝の人は114%増加し、肝線維化の人は144%増加し、肝硬変の人は279%増加していました。

患者のK氏は、料理をする時間もないため、尾形博士はスーパーやコンビニで販売されている刻んだキャベツと一緒に豆腐を朝食にすることを勧めました。キャベツと豆腐を調味料で和えて生で食べました。糖質摂取量を1食あたり20〜40グラムに制限し、昼食と夕食はテイクアウト注文で、料理に追加したのは刻んだレタスやキャベツでした。米の代わりは豆腐。毎日メニューを変え、トマトと牛肉の煮込み、サーモングリル、鶏肉と根菜の煮込みなどを食べました。

これにより、K氏は1か月で体重が5.4キロ減少し、半年後には17.4キロ減量し、入院中を含めて1年間で合計30キロの減量に成功しました。その後も体重は減少し、3桁から2桁に減少し、脂肪肝も消失しました。尾形博士は、K氏の減量成功の鍵はキャベツと豆腐にあると述べています。

 

K氏の減量成功の鍵は、キャベツと豆腐だった (しまじろう / PIXTA)

キャベツと豆腐がダイエットに効果的な理由

尾形哲博士によると、肝臓に蓄積される脂肪の14%は直接食事から摂取された脂肪によるものであり、60%は体内の皮下脂肪や内臓脂肪から溶解されたものであり、26%は炭水化物が肝臓内で合成されたものです。したがって、過剰な炭水化物の摂取に注意する必要があります。特に米や小麦、砂糖などの精製された炭水化物は肝臓脂肪を増やす可能性があります。

しかし、なぜキャベツと豆腐が体重減少や脂肪肝改善に役立つのでしょうか? キャベツには食物繊維とビタミンU(キャベジン)が豊富に含まれており、ビタミンUは胃の健康を促進し、肝臓の脂肪代謝を促進します。キャベツは生でも加熱しても体に良いです。加熱することで野菜のカサが減るため、より多くを食べることができ、満腹感を得やすくなります。

 (つづく)

Ellen Wan
2007年から大紀元日本版に勤務しており、時事から健康分野まで幅広く携わっている。現在、記者として、新型コロナウイルスやコロナワクチン、コロナ後遺症、栄養学、慢性疾患、生活習慣病などを執筆。