この研究では、併存疾患に関する懸念も生じた。 医学用語で「併存症」とは、体内に複数の病気や状態が同時に存在する状態で、それらが相互に影響し合う場合もあれば、そうでない場合もある。
「発症した被験者群において免疫系の機能不全(アレルギー/免疫不全疾患)が頻繁に報告されているというエビデンスは、単なる偶然ではない」と研究者らは述べた。
研究によれば、アストラゼネカ製ワクチン接種者の47.6%、モデルナ製ワクチン接種者の38.8%、ファイザー製ワクチン接種者の41.5%に併存疾患が存在したという。
アストラゼネカ製を接種したグループでは、アレルギーと非神経疾患の両方が報告された。「この集団では、抗腫瘍薬や抗凝固薬の使用歴がより多かった」という。
モデルナ製とファイザー製の接種者では、アレルギーが「より頻繁に」観察された。 モデルナ製ワクチンを接種した人の中には神経疾患や輸血の既往歴、さらには新型コロナウイルス感染症の既往歴もあったが、ファイザー製ワクチンの接種を受けた人の中には免疫不全障害の既往歴があった。
この研究は、新型コロナワクチン接種によって生じる神経系の合併症について詳しく述べているが、一定の限界があることも認めている。
「第一に、自己申告された症状に起因する神経学的な事象が過大評価されている可能性があるため、我々の結果は慎重に解釈されるべきだ」
「第二に、ワクチンの1回目と2回目の接種に関連するリスクを評価したが、2回目の接種に関するデータは限られており、研究には潜在的な偏りがある」
このように限界を認めながらも、同研究は「新型コロナワクチン接種後にいくつかの神経系の合併症が一般的に発生する可能性があることを臨床医は認識すべきだ」と結論付けた。
「アレルギーに苦しむ人など、脆弱な人々に新型コロナワクチンを接種する場合には注意が必要だ」 「大規模ワクチン接種の安全性を考えるにあたって、私たちの調査結果が公衆衛生にとって重要なものだと強く信じている」と研究で述べている。
エポックタイムズはモデルナ、ファイザー、アストラゼネカにコメントを求めたが、記事作成時点で返答はなかった。
神経学的なさらなる所見
心臓専門医のピーター・マッカロー博士は、配信プラットフォームSubstackに掲載した記事で、新型コロナワクチン接種後の神経学的な影響を論じた研究について、次のように書いている。
「この大規模なデータセットに回答した31.2%の人は、疾患に関する検証済みデータを提供したことで、2回のワクチン接種後に神経損傷を負ったという衝撃的な結果を裏付けた」
「リスク推定値のほとんどは、安全性に関する情報が許容できるものではないことを示している。今日に至るまで、すべての神経学会が依然として新型コロナワクチンを推奨しており、どの学会もこれらの製品に対して安全性に関する警告を発していないことは憂慮すべきことだ」
マッカロー博士は、20%以上の超過リスクは「臨床的に重要」と考えられると説明した。
他の複数の研究では、新型コロナワクチンが神経系の合併症に関連しているというエビデンスが見つかっている。2021年10月、神経学の査読済み医学誌「Neurological Sciences」に発表された研究では、「ワクチン接種後の最も深刻な神経系の合併症は脳静脈洞血栓症(CVST)である」と述べられている。
CVSTでは、脳の静脈洞で血栓が発生する。 ジョンズ・ホプキンス病院によると、これにより脳からの血液の流出が妨げられ、最終的には血液が脳組織に漏れ出て出血を引き起こす。
同研究では、CVSTが「出産適齢期の女性で頻繁に報告され」、一般にアデノベクターワクチンを接種した女性に見られることが判明した。mRNAワクチン接種を受けた人は、顔の筋肉が弱くなるか麻痺に陥る「ベル麻痺」と呼ばれる顔面神経麻痺を患うことが報告されている。
神経学と神経科学の査読済み医学誌「Current Neurology and Neuroscience Reports」に掲載された2022年11月の研究でも同様の発見があり、「重度の神経学的な有害事象が予想よりも多く発生した」と述べている。
マッカロー博士は翌月の記事でこの研究を引用した。
同氏は「ワクチンには、損傷を与えるスパイクタンパク質をプログラムする遺伝物質が詰まった脂質ナノ粒子が含まれているため、患者は神経系に損傷を与えるワクチン粒子を浴びるかどうかが血行動態によって決まるロシアンルーレットにかけられることになる」と書いている。
医学的合併症のリスクを示唆する研究があるにもかかわらず、一部の専門家は人々に新型コロナワクチンの接種を受けるようアドバイスし続けている。 ジョンズ・ホプキンス病院によると、ファイザー製・モデルナ製ワクチンはいずれも「新型コロナウイルス感染症による重篤な病気、入院、死亡の予防に非常に効果的」だという。
同病院は、「ベネフィットがリスクを上回ると考えている」ため、新型コロナワクチン接種を受けるよう人々に推奨したと述べた。
2021年に発行された米国神経学会(AAN)の声明において、同学会は医療従事者への新型コロナワクチン接種義務化を推奨し、12歳未満の小児へのワクチン接種を支持した。
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