中国の南シナ海の浚渫・建設工事でサンゴ破壊 アナリスト「環境犯罪だ」
中国が南シナ海で進めている人工島建設は、同海域の海洋環境に壊滅的な打撃を与え、サンゴ礁を破壊し、魚類資源を脅かしている、とアナリストは指摘する。国連海洋法条約(UNCLOS)違反に加え、中国による浚渫などの工事は環境犯罪と呼ぶに値する。
中国のこうした行為は、海洋生態系に不可欠なサンゴ礁を推定260平方キロメートルにわたり破壊している。
フィリピンの海洋学者デオ・フローレンス・L・オンダ(Deo Florence L. Onda)博士は、2022年11月に米国のシンクタンク、戦略国際問題研究所に寄稿した論文で、「環境犯罪は、それが行われた国の人口だけでなく、他の国の人々、さらには将来の世代にも壊滅的影響を及ぼす可能性がある」と述べている。人工礁などの海洋地形を建設する場合、「既存のサンゴ礁が死滅すると、南シナ海全体の生態系のつながりに影響を与える。それぞれのサンゴ礁は、多くの生物が繁殖・成長するための足がかりとなっている」とオンダ博士は記している。
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