慢性的な便秘は多くの人にとって深い悩みですが、幸いなことに、自然界には古くからの改善策もたくさん存在します。そのなかでも「キウイ」ーーこの奇跡の果実が、頑固でつらい慢性便秘を解決してくれることがいくつかの研究で明らかになっています。

キウイは中国が原産で、ビタミンC、食物繊維、カリウム、ビタミンE、葉酸を豊富に含み、さらに抗酸化物質から酵素までを豊富に含んでいます。定期的に摂取することで消化器系、免疫系、代謝系に効果があると言われています。

プルーンとオオバコとの比較

アジアでは、キウイが慢性便秘の治療に役立つ可能性を示す研究が数多く行われています。 また、アメリカでは、キウイの他に便秘解消に良いと言われているオオバコやプルーンを被験者に与えて、この症状に対する効果を比較するランダム化比較試験が行われました。
 
2021に発行されたアメリカの医学雑誌『American Journal of Gastroenterology（アメリカ胃腸病学誌）』に掲載された臨床試験では、慢性便秘の患者にグリーンキウイ、プルーン、オオバコを4週間摂取してもらい、完全自然排便のほか、毎日の便の回数や柔らかさ、腸の緊張度などを統計し、分析を行いました。

その結果、79人の被験者で自然排便の回数が同程度であることが分かりました。さらにキウイとプルーンを摂取した被験者は投与した3〜4週目に便の柔らかさが改善し、腸の緊張もなくなりました。そのほか、キウイを用いた組では、膨満感の改善もみられました。

便秘の緩和と一部の病気に効果的

キウイは、便秘やその他の一般的な病気に効果的であることが、様々な研究で示されています。 例えば、キウイフルーツの摂取は食物繊維量を増加させ、患者の慢性便秘の解消に効果があるとされています。1日3個のゴールデンキウイが週2回の完全自然排便を促し、軽度の便秘症状を軽減します。グリーンキウイは一般的に副作用があまりなく、腹部膨満感、鼓腸、腹痛などの過敏性腸症候群の症状を緩和する作用があると言われています。  

医学誌『Journal of Nutritional Science and Vitaminology（栄養科学とビタミン学雑誌）』に掲載された2020年の論文によると、ゴールデンキウイは、身体組成、脂質代謝、炎症に効果があり、太り気味の若者の体脂肪を減らす、血圧の改善、炎症反応の調節、睡眠問題の改善などが確認されています。

キウイは通常ビタミンCを多く含むため、栄養価が高く、免疫力を高める果物だと言われています。 自然食品であるため、その栄養素は消化器官を通じて体のあらゆる部位によく吸収され、利用されます。つらい便秘に悩んでいる方は、キウイを試してみても良いかもしれません。

この記事はGreenMedInfoに掲載されたものを、英語版エポックタイムズに許可を得て翻訳・転載したものです。英語版はThe Best Fruit for Chronic Constipをご参照ください。