四千年前、パンダを副葬

古来、ブタや犬などの家畜を副葬することはよくありました。しかし、三峡地区の帰地、ズグィ県官庄坪遺跡で見つかった77号墓から出土した骨格はパンダのものでした。

湖北省地質研究所研究員・武仙竹氏によると、発掘時に副葬品の中に発見された動物の骨格をブタの下顎骨と誤認し、その後の検定で、骨格がパンダのものであると確定されました。

新石器時代初期(約8000年前)、人類はすでにブタや犬などの家畜を副葬していました。77号墓地は約4000年前のもので、新石器時代末期には、パンダを副葬していたと思われ、人間とパンダの接触は比較的多かったのではないかと推察されます。

湖北省官庄坪遺跡や長陽沙嘴遺跡など新石器時代の古文化遺跡でも、パンダの骨格が発見されました。武氏は、古文化遺跡でパンダの骨格が発見されたことで、当時、パンダは他の野生動物と同様、人類の狩猟対象であった可能性があると考えています。しかし、一般的には、家畜など人間と親密な動物しか副葬されていないため、当時、人類とパンダは親しい関係にあったのではないでしょうか。