(前稿よりつづく)
顔のシワは老化のサインであるだけでなく、体の器官の健康状態を反映するものでもあります。シワを改善することは、ひいては内臓のケアにもつながるのです。健康上の問題を示す顔の7つのシワをご紹介します。
3. 目袋と目の下にできた溝
目の下に袋ができるのは、体の不調を引き起こす湿気である「湿邪」が溜まり、代謝が悪いことが原因かもしれません。
目の周りの皮膚は顔の中で最も薄く、傷つきやすい部分です。体内の湿気が多いと、目の周りの皮膚は簡単に膨張し、下眼瞼(下まぶた)にふくらみができると林孟穎氏は説明します。
体内の湿気が多ければ、脾臓にも影響を及ぼします。漢方医学では、脾臓は栄養の消化・吸収・運搬を担い、体内のエネルギーと血液の源となります。湿が過剰になると脾臓の働きが悪くなり、その結果、すべての身体機能が不健康な状態になります。
また、目の下のふくらみはストレスが原因の一つで、まず目の下のクマとして現れます。クマは、目の周りの血行が悪くなり、目の周りの組織液が過剰になることで発生します。林孟穎氏によると、「目の下のふくらみは、目の下のクマが重症化することで発生する」そうです。
目の周りの組織液が過剰になる原因は2つあります。
・鼻のアレルギー
・ストレスや睡眠不足。その結果、頭蓋内圧が上昇し、頭から首にかけての循環経路が締め付けられ、血行不良になることがあるのです。
したがって、クマが現れるということは、鼻のアレルギーや睡眠の問題があるということであり、目袋へと悪化しないように対処する必要があるのです。
4.目尻の小じわ
目尻の小じわができるのは、目の病気と関係があり、主に目の周りの筋肉の使いすぎが原因です。人は目が悪くなると、よく見ようと目を細めがちですが、この眼輪筋の酷使によって筋肉が厚くなり、笑ったときに目尻に小じわができやすくなるのだそうです。
5.鼻の付け根の横線
鼻の付け根の横線は、疲れた「心」を表しています。林孟穎氏によると、このタイプの横線は、体が弱く、疲れやすい女性に多く見られるそうです。
6.頬のほうれい線
鼻アレルギーの人は、鼻をかむことが多いので、上唇や鼻の周りの筋肉を繰り返し使います。この筋肉が肥大化すると、ほうれい線や目袋の周囲の溝ができやすくなるのです。
また、アーユルヴェーダでは、口角にある深いほうれい線は生殖器系のトラブルを示すことが多いとされています。男性の場合は性行為に関係することがあり、女性の場合は卵巣や子宮の障害であることがあります。
7.顎のシワ
顎のシワはストレスを示唆し、うつ病との関連が指摘されています。話をしたいのにできない時は唇の周りの緊張が高まり、苦笑いをする人は顎の緊張が高まると林孟穎氏は説明します。
(つづく)
(翻訳・井田千景)
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