変形性関節症は、加齢によって関節が硬くなるとともに、クッションになる軟骨がすり減る、あるいは関節そのものが変形することで起こります。
発症すると、非常に動きにくいばかりか、強い痛みをともなうため、患者にとっては苦痛の大きい病気となります。
とくに、常に体重がかかる膝関節に起こりやすいのですが、お年寄りは、家族に心配や迷惑をかけたくないので、自分の膝の痛みを言えないことがあります。そのため、膝の健康は生活の質に大きく影響します。
ここでは、膝痛の予防および緩和に役立つ6つの日常的なリハビリ方法と、食事による緩和と予防の方法をご紹介します。
その前に、まず知っておきたいのは、日常生活のなかで、どのような動作が膝の負担を大きくするかということです。
私たちの膝は、横になって寝る時だけ体重を負担する必要がありません。それ以外では、どんな姿勢でも、膝はそれぞれ異なる衝撃や重さを負担しています。
立って普通に歩くとき、膝にかかる重さは体重の1~2倍です。これが坂道や階段を上り下りするとなると、膝には体重の3~4倍の重さがかかります。
同じく、ランニングでは膝に体重の4倍の重さがかかります。攻防の激しいバスケットボールでは、なんとかかる重さは体重の6倍です。スポーツ以外でも、しゃがむ、ひざまずくなどの日常の動作は、体重の8倍もの負担が膝にかかります。
そのため、膝痛をもつ人は、普段から姿勢には十分注意してください。
低すぎる椅子に座る、しゃがむ、ひざまずく、あぐらをかく、仰向けで足を組むなどは、いずれも膝に負担をかける動作になりますので、できるだけ避けたほうが良いでしょう。
(次稿へ続く)
(口述・郭大維/翻訳編集・鳥飼聡)
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