米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は4日、米政府が週内に対ロシア追加制裁を発表すると明らかにした。2021年10月撮影(2022年 ロイター/Jonathan Ernst)

米、週内に対ロ追加制裁発表へ 戦争犯罪の責任追及確実に=高官

[ワシントン 4日 ロイター] – 米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は4日、米政府が週内に対ロシア追加制裁を発表すると明らかにした。数日中にはウクライナに対する追加軍事支援も発表する計画という。

サリバン氏はまた、ロシアのプーチン大統領がウクライナで犯した戦争犯罪の代償を確実に払うようバイデン大統領が取り組むと言明。戦争犯罪の責任説明を巡り同盟国と協議するとし、国際刑事裁判所(ICC)もしくは別のメカニズムにおいて追及する可能性があると述べた。国連安全保障理事会では、いかなる戦争犯罪の責任説明の追及もロシアに阻止される可能性があるとした。

ロシアの残虐行為がジェノサイド(集団虐殺)に当たることを示す証拠は、まだ確認していないと述べた。

ウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊ブチャで民間人とみられる多数の遺体が見つかったことについて、プーチン大統領の命令か、それともロシア軍部隊の独断かとの記者団の質問に対し、軍事侵攻開始前から米政府は、ロシアが「反対派を殺害」し「占領地域で恐怖による支配」を行う計画だと警告してきたと強調。「偶発的な出来事だとは思わない。計画の一環だったとみている」と述べた。

その上で、米政府は戦争犯罪を証明するため、米国および同盟国の情報機関などからの情報、ウクライナの人々の目撃証言、国連など国際機関、世界の独立系メディアのインタビュー、という4つの情報源から証拠を収集しているとした。

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