毎週チョコレートを食べると心不全や心房細動のリスクが低下するとの研究結果があります (Shutterstock)

ダークチョコレートを毎週食べると、心臓病のリスクが減る!

チョコレートは健康に良い」という謳い文句を見出しで見ると、つい買いたくなる人もいるでしょう。まるでチョコレートを食べてもいいという「許可証」でも探しているかのようですね。

ここでは、ダークチョコレートの健康効果について、チョコレート会社の資金提供を受けているわけでもなく、小規模な単発研究でもない、大規模な研究によって裏付けされた事実をいくつかご紹介します。

1.心臓の健康を改善する

「American Heart Journal」誌に掲載された研究によると、1オンス(約28g)のチョコレートを週に3〜6個食べると、心不全のリスクが18%減少することがわかりました。

また、BMJ(British Medical Journal)に掲載された別の研究では、チョコレートが不整脈を特徴とする心房細動の予防に役立つ可能性が示唆されています。 

研究者は、カカオに含まれる抗酸化作用とマグネシウムが、血管機能の改善、炎症の抑制、血小板形成の調節など、健康な心臓の拍動に寄与する要因になると考えています。

2.血圧を下げる

心臓といえば、40の研究のレビューで、高血圧の人が毎日チョコレートを食べると、収縮期血圧(最も高い数値)が4mmHg下がることがわかりました。通常、薬で収縮期血圧を約9mmHg下げることを考えるとこの数字は悪くないです。

研究者は、チョコレートに含まれるフラバノールが体に信号を送り、血管を拡張させ、その結果、血圧が下がると考えています。

3.糖尿病のリスクを軽減する

「European Journal of Clinical Nutrition」に掲載された15万人以上を対象とした2018年の研究では、週に約2.5オンスのチョコレートを食べると、2型糖尿病の発症リスクが10%減少することがわかりました 。 

加糖を考慮してもチョコレートはプレバイオティクスとして働き、マイクロバイオーム(細菌叢)に生息する有益な腸内細菌に栄養を供給するようです。

これらの有益な腸内細菌が産生する化合物は、インスリン感受性を改善し、炎症を抑制することができます。

4.インテリジェンスの向上

「Appetite」誌に掲載された研究によると、チョコレートを週に1回以上食べている高齢者は、定期的に食べていない人に比べて、多くの認知テストで高いスコアを獲得しています。

研究者によると、チョコレートにはメチルキサンチン(カフェインを含む)という化合物が含まれており、集中力や気分を向上させる効果があるとのことです。気分が良いと、脳の働きも良くなるのです。

スペインの研究では、週に2.5オンスのチョコレートを食べている成人は、認知症などの認知機能障害をスクリーニングするためのテストで高いスコアを獲得したことがわかっています。

(翻訳・里見雨禾)

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